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【考察の手掛かり その①】


 本作品の根幹を成す、最大のトリックは、

「語り手」に下記①②を信じ込ませるためのものです。


①この世には、死んでも、燃やされると生き返るという特異体質が存在する


②語り手本人も、死んでも、燃やされると生き返る特異体質だ。


 ①②のトリックにより、語り手は生き返るのだと思い込んで、自死します(これが、首謀者たちの目的でした)


 まず、断っておかなければならないのは、筆者の力量不足ならびに、思考回路の異常さから、「この作品の中では、死んでも、燃やされると生き返る世界なんだ」と読者に誤読させてしまったことが問題でした。


 本編の最後「第三部」で小石川正義らが種明かしをする部分がありますが、これがあまりにもアッサリしすぎていて誰も理解できないと思います。


 それを踏まえたうえで、筆者としての言い訳としては、


③語り手が月を見て日付のことを考えるのは、「自分の記憶が飛んでいるのは、一度殺されて、何日か後に燃やされて生き返されているからだ」、と語り手に思わせるため。


④小屋の炎上。五家一本が「死んでも燃やされると生き返る特異体質だ」という誤解を生むための根幹を成す場面なのですが、ここがきわめて説明異常を起こしています。

 まず、時系列として、四条が五家を小屋で休ませる。

 ↓

 ここで、四条は小屋の外で寝落ちします。

 ↓

 小石川らは、小屋を燃やします。(もしかしたら、呼吸が出来る状態で五家を土の中に埋めて燃えないようにするという設定があったかもしれません)

 ↓

 四条、目覚めた時に、小屋が燃えている(これは、小屋の外壁だけが燃えているように小石川らが仕組んだものです。中はとっくに燃えていて、そして、五家が土から出てきて生きて眠っている)

 ↓

 以上で、五家が一度死んで燃えて生き返ったという誤解を、四条に生じさせたのです。


 ※もしかしたら、トリックとして破綻しているのかもしれませんが、筆者からすると辻褄は合っているつもりですを


⑤語り手が死んで以降のエピソード(生き返ったあと)は語り手が死ぬ間際に見た幻影です(こうなったらいいな、という夢想の場面を語り手が見た。そして、死ぬ瞬間のことなので超人的な力が働き未来の知識を知れた)。

 これも、説明異常を起こしていると思います。



 今回お伝えできる手掛かりは以上となります。


 引き続き、未完成の『御家属』を完成させ、


『 四森・著 

   御家属(ごかぞく) 

    Familiallism(ファミリアリズム) 

               完全版 』


 を制作するための、御助力を是非読者の皆様にお願い申し上げる所存です。


令和7年7月11日 四森

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