6月19日
正統派ヒロインを目指す辛く苦しい修行が始まる。
その間、仲間たちはカレキに任せることにした。
しかし私が苦しんでるのに、ワニンゴが苦しんでいないのはどうにも許せなかったので、ヤツを人間の姿に戻し、ロリコ(ロリ巨乳+水着)の姿を見せて“反応”したら即切断というトラップを、フグリ田の趣味の日曜大工で作らせる。
アナルゴもなぜかノリノリで、VHS用のビデオカメラなんて取り出して、ピエロ人形を三輪車に乗せ、『やあ、ワニンゴくん』とか録画を撮り始めた。
どうやら闇の罰ゲーム形式で、ワニンゴをトラップにハメるらしい。
エコーのかかったボイスで、「ゲェィム〜オゥバァ〜」なんてアナルゴがやると、フグリ田は「まじクリソツw」とかやってキャッキャッとはしゃいでいた。
とても楽しそうで何よりだ。
だが、ワニンゴが終わったら、自分たちも同じ目に遭うんだということをまだ知らない。
そう。同マシンで、コイツらも同じトラップを味わう予定なのだ。
ロリコンを断罪していいのは、ロリコンじゃない者だけだ。
この2人がチラチラとロリコの乳を盗み見てるのを私が気づかないと思うてか。
同じ穴のムジナは根こそぎ駆除するのが勇者の務めだ。
さて、タヒが決まったヤツらの話はもういい。
鏡の前でアヒル口の練習だ。
どうすれば正統派ヒロインかよく分かんないんだが、顔は可愛いんで、これ以上はやりようがない。
改善するとしたら仕草だろう。となれば、やはりアヒル口だ。
……うーん。思ったより難しいな。
クチビルをどうやってあの形にするんだ?
無理にやると、タコチューになるじゃないか。
カレキが嬉しそうに「勇者殿! こうやるんですよ♡」とか言うて、ガニ股になってダブルピースサインをして白目を剥いたが、「そりゃ闇落ちした変態だろ! 私をビッ●にするつもりか!」と股間を蹴り上げた。
そうこうしてるうちに、廃墟となった雑居ビルから例のBGMが聞こえてきた。どうやらワニンゴの闇のゲームがこれから始まるみたいだ。
助かるためのキーワードはあらかじめ決めている。
「勇者様一筋です!」、だ。
まあ、ロリコなんかにホイホイとついて行ったゴキ●リは、とてもそんなことは思いつかないだろうがな。