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第41話 四階の植物迷宮


「はーい! リオンのダンジョン配信、静岡編、ますます熱くいくよ! チーム『スターライト』、今日は日本平ダンジョン四階の探索だ! ミリアちゃんのブロンズ級昇格に向けて、植物系モンスターをガンガン倒すぜ! 視聴者のみんな、応援よろしくね!」


 ドローンが日本平ダンジョン四階の緑豊かな空間を映し出す。

 ヒカリゴケが淡く光る中、巨大なツタや色鮮やかな花が絡まる迷宮のようなフロア。

 リオン、ミリア、マナミはアダマンタイトの軽鎧をまとい、マジック・バッグを肩に気合満点。

 視聴者コメントがメガネ型端末に流れ込む。

『スターライト、四階キター!』

『リオンちゃん、鎧がキラキラ!』

『ミリアちゃん、ブロンズ級ガンバ!』


 ミリアが最新型のミスリウム・ソードを手に、アンバーの瞳で周囲を警戒する。


「リオンさん、四階は兄が『戦略が試される』って言ってたフロア。植物系モンスターを倒して、ブロンズ級昇格の準備を固めたい!」

「うん、ミリアちゃん! 斎木さんの言葉、めっちゃ響くね。スターライトで四階を制覇しよう! マナミ、ポーションと火炎瓶、準備OK?」

「お兄ちゃん、ポーターのマジック・バッグ、フル装備! 素材もガッツリ集めるよ! 視聴者のみんな、ポーターの活躍見ててね!」


 マナミがマジック・バッグを叩いていつものようにニヤリと笑う。


 冒険者ギルド日本平支部が四階に設置した臨時テントで、山田マリコが任務書を電子データで渡してくる。


「スターライト、四階の探索任務ね。マンドラゴラやツタ・ビーストが出没してるよ。素材回収と安全確保、頼んだ! ミリアちゃん、ブロンズ級の評価に繋がるから、気合入れて!」

「マリコさん、了解! 視聴者のみんな、スターライト、四階の植物迷宮で大暴れ! ミリアちゃんのブロンズ級、応援してね!」


 スターライトは四階の奥へ進む。

 ツタが絡まる通路は視界を狭め、足元には毒花の胞子が漂う。

 突然、地面が揺れ、マンドラゴラが姿を現す。

 人間サイズの根型モンスターで、叫び声がマジック・バリアを削る音波攻撃だ。


「マンドラゴラ! 耳塞いで! ミリアちゃん、魔法剣で先制!」


 僕がアダマンタイトの軽鎧で身を固め、純魔銀のショートソードを構える。

 マンドラゴラの甲高い音波が響く中、ミリアがファイアボルトを剣に纏わせ、突進。


「ファイアボルト、炸裂! 兄の剣技、見せるよ!」


 炎の剣がマンドラゴラの根を焼き、叫び声を止める。

 マナミがマジック・バッグから火炎瓶を投げ、炎がモンスターを包む。

 僕が剣技で根元を斬り、撃破。戦利品のマンドラゴラの根をマジック・バッグに詰める。

 視聴者コメントが沸く。

『スターライト、連携やばい!』

『ミリアちゃんの魔法剣、最高!』

『リオンちゃん、鎧でガッチリ!』


 通路を進むと、ツタ・ビーストが現れる。巨大なツタの集合体で、鞭のような触手が襲いかかる。僕が軽鎧で触手を弾き、ミリアがサンダーボルトを放つ。


「サンダーボルト、くらえ! ブロンズ級、絶対掴む!」


 雷撃がツタを麻痺させ、僕が剣で触手を切り裂く。

 マナミがポーションを投げ渡し、仲間を回復。

 スターライトの連携でツタ・ビーストを全滅させ、戦利品の魔力繊維を回収。


「お兄ちゃん、ミリアちゃん、ポーターのポーション、ナイスでしょ! 素材もバッチリ!」

「マナミ、完璧! 視聴者のみんな、四階の植物モンスター、順調に討伐! 次もガンガンいくよ!」


 視聴者数が二万八千人に達し、スパチャが殺到。

 ツタの隙間で魔力結晶の欠片を発見し、マナミがハンマーで採取する。


「ポーターのハンマー、活躍!」


 ドローンが結晶をアップで映す。僕がカメラに向かって叫ぶ。


「みんな、四階で魔力結晶ゲット! 斎木さんの信念、TS病の真相、スターライトが突き進むよ! 応援ありがとう!」


 探索を終え、ギルドの臨時テントに戻る。マリコが戦利品をチェックし、笑顔で頷く。


「スターライト、四階の討伐、素晴らしい! ミリアちゃん、ブロンズ級昇格試験の評価、グンと上がったよ!」


 ミリアがミスリウム・ソードを握り、微笑む。


「リオンさん、マナミちゃん、兄の魂がこのフロアにもあった。ブロンズ級、絶対に取ります!」


 配信を締め、スターライトは次の挑戦に備える。

 四階の緑が、彼らの絆と決意を包む。


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