浦賀やまみち
歴史・時代戦国
2025年06月28日
公開日
17.3万字
連載中
突然の会社倒産。探せど探せど見つからない再就職口。
こうなったらと思い切り、自分探しの旅の道中にそれは突然起こった。
時は戦国乱世、場所は濃霧が立ち込める川中島。
鉄の刃と鋼の心がぶつかり合い、大地を揺らす数多の馬蹄の轟きと空を木霊する獣達の雄叫び。
茫然と立ち尽くすしかない状況下、目の前に現れた男は言った。
「お前に兄上の影武者になって貰いたい」
それは要請でありながら他に選択肢が無い強制だった。
これは安心安全な現代社会日本から突然に放り出されて、過酷な狂気が渦巻く戦国の世で覚束ない足元を震え立たせながらも生きてゆく事を決意した男の物語。