「おもしろきこともなき世をおもしろく」
伏見は、カナエにワイングラスを渡す。カナエは受け取り、軽くグラスを併せる。
地上では、大破した政府軍に襲い掛かる反乱軍が、一方的に攻撃を続け倒す。阿鼻叫喚の声も出させない程、容赦なく、慈悲もなく。
所詮、覚悟が違っていたのだ。
カツカツコツコツ…………
「私にも、1杯頂けますかな」
「おぉ、
人工知能開発統括責任者:古礼式 剣。
政府を動かす脳であり、最高統括司令官:Wednesdayの開発者。彼はもまた、禍波得軍のブレーンとして此処に居る。
伏見は、古礼式にワインを注ぐ…………
「おっと、我々が飲み過ぎたようですな」
ワインのボトルは空となり、伏見は新しいワインを用意し、改めて古礼式のグラスに注いだ。
「我々の、勝利に乾杯」
3人は軽くグラスを併せた。
「これは、上物ですね」
古礼式の空になったグラス、伏見は改めて満たす。
「まぁ、素敵なエンディングだ事………………」
カナエは薄ら微笑む。
「AI………………それに委ねた人類……いつから、
人は、意思を持たなくなったのかねぇ」
古礼式は、グラスを静かに置く。
「それは…………、人間が意思を持たなくなった時からですよ……AIに任せておけば良い、と。そう、決めた日からです」
パン!!パンパンパン!!!
乾いた軽い銃音が、室内に響く。
カナエが……伏見が……倒れ、赤く染まっていく
古礼式は、ポケットからWednesdayに指示を送るリモコンを取り出す。
「カナエさん、今日までありがとう御座いました。
えぇ、私、政府のスパイなんですよ」
古礼式は、スイッチを押す。
Wednesday、発動。
政府軍、空上・地上、地下の全ての武力を解放せよ。
反乱軍を、殲滅せよ。
ブィィィィーーーーーーーーン!!!!!
どがっどががががががっづっつあああんんん!!!
がッッッッシジジジャャャンン!
ズ度々度々トドと斗トドとトトとトトとドとトド!!!
空からは自爆型ドローン、近距離小型ミサイル。
地上からはにM1A2エイブラムス戦車、
レオパルト2戦車が火を噴く。
地下格納庫から出て来たのは、
8.8cm FlaK対空砲、通称:アハトアハト。
全包囲58門が有限を無限に変えて逝く。
死んだふりを、していた機動隊及び自衛隊員も
VRX-09 フレイムレインを、連射。
進もう 我国の子供達
真実を問う日が来た!
私達に対して 暴政への
血まみれの旗を掲げよ
血まみれの旗を掲げよ!!
聞けよ!御仏の声を!!
聞こえるか 戦場に居る
残酷な軍人の高らかな笑い声が!
彼等は 銃剣を我々に突き付け
私達の心の底まで
抉り散らす!!
前進せよ!前進せよ!
血骨を抱えて
この血を、啜り進め!!
我国への神聖なる御仏よ
私達に正しい道を お導き下さい
自由よ!正義よ!我等の夢よ!!
御仏よ 一緒に戦って下さい!
進み行く我々に
御仏の御力を!!
私たちの旗の下に 真実よ!!
永遠の夢に 震える日々
我々は同胞と共に、これを叫ぶ!!
永遠の旗を、
ここに立てよう!!
奔れ、さぁ奔れ
聖なる血が
この街を潤すまで!!
我らは活躍の舞台に立つ
仲間が流した血地の上に
我らは知るだろう
彼らの美徳の跡を
今、この身を捧げん
同胞の愛徳の御霊に!!!
心無き者の雄叫びは
私達の胸に銃剣を突き付け
卑屈な笑みで突き抜く
今こそ拳を掲げよ!!!
全ての怒りを力に注ぎ
突撃!!!突撃!!!
さぁ、手を取り
夢を勝ち取る為に!!!!
8万の動かない塊は今、静かに演奏を終えた。
夢を見たい…………
その願いは、カナエられなかった。
ハルは、息絶え絶えの中で、ユメの事を想う。
運命、未来………いっしょにいたかっ………………