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第5話 関係の変化

### 関係の変化


 翌日、いつもの日常とは打って変わり、ハヤトは静かな朝を迎えていた。

 虚ろ虚ろな頭の中で、何となく気持ち良さだけを感じている。

 何だろう、この気持ち良さ⋯⋯しかも、身体の中心部だけが妙に心地良い。


「んっ?」


 ハヤトは覚めやらぬまま掛け布団を剥いだ。


「何をしている!?」


 そこには、ハヤトの勃起したモノを咥えたカズがいた。


「ん? 何か勃起してるのを見てたら突然咥えてみたくなって」


 舌を出しながら言うカズに、ハヤトは呆れた。


「だからって普通、他人のモノを咥えるか?」


「ハヤトも咥えてくれてもいいんだぜ?」


 そう言いながら、自分のモノを出そうとするカズにハヤトは慌てる。


「それは遠慮しておく。おまえは何でたった3日でそこまで進めるんだ? おまえ、射精したのだって2日前が初めてだっただろ?」


 そう言うハヤトに、キョトンとした顔をしてカズが言った。


「勿論、オレはまだ2回しか出した事が無いよ? でも、ハヤトのモノを見てたら咥えたくなったんだから仕方が無いだろ? もしかして、ダメだった!?」


 慌てるカズに、呆れながらもハヤトが言う。


「するならすると言ってからにして欲しい。突然されたのでは戸惑いと恐怖心しか湧いてこないよ」


「ゴメン。もうしない方がいいか?」


「してもいいけど、俺も我慢は出来ないよ?」


「うん。出してもいいぞ。おまえのものは全部飲むから」


「えっ?」


 ハヤトは、カズの言葉に一瞬、耳を疑った。


「⋯⋯今、なんて言った?」


「だから、おまえのものは全部飲むって言ったんだよ。オレ、ハヤトのモノが好きだし、オレのモノも好きって言ってくれるし、もう、全部オレに任せていいんだぜ?」


 カズは、少し恥ずかしそうに頬を赤くしながらも、どこか自信ありげに胸を張った。


 ハヤトは、寝起きのぼんやりとした頭で、その言葉を反芻する。


「⋯⋯おまえ、本当に、俺のモノが好きなんだな」


「当たり前だろ。だって、オレ、ハヤトが好きなんだから」


 カズは、少し照れくさそうに目をそらしながらも、はっきりと言った。


 その言葉に、ハヤトの胸の奥がキュッと締め付けられるような感覚を覚えた。


「⋯⋯俺も、おまえのことが好きだよ」


 思わず、そう口にしてしまった。


 カズは、目を丸くしてハヤトを見つめた。


「えっ、ホントか?」


「⋯⋯うん。ホントに」


 ハヤトは、少し恥ずかしそうに目をそらしながらも、頷いた。


 カズは、その瞬間、顔を輝かせてハヤトに抱きついた。


「やった! ハヤトがオレのことを好きって言ってくれたぜ!」


「ちょ、ちょっと、重いよ⋯⋯」


「だって、嬉しくて! オレ、ずっと、ハヤトのことが好きだったんだ。でも、言えるはずもなくって、ずっと我慢してたんだ。でも、こうして一緒にいる時間が増えて、オレの気持ちも抑えきれなくなって⋯⋯」


 カズは、ハヤトの胸に顔をうずめて、少し涙ぐんでいるようだった。


 ハヤトは、そんなカズを抱きしめながら、心の奥底から温かな感情が湧き上がってくるのを感じた。


「⋯⋯俺も、気づいてたよ。おまえが俺に特別な感情を抱いてること。でも、俺自身も、おまえのことを特別な存在だと思ってたから、それを否定する気にはなれなかった」


「ハヤト⋯⋯」


「だから、もう、隠さなくていい。俺も、おまえのことを好きだ。だから、これからも、こうして一緒にいよう」


 カズは、涙を浮かべながら、何度も頷いた。


「うん⋯⋯ずっと、ずっと一緒にいよう」


二人は、しばらくそのままでいた。


 静かな朝の光が、カーテンの隙間から差し込み、二人の体を優しく包み込む。


 その静けさの中で、ハヤトはカズの髪にそっと手を伸ばし、撫でた。


「⋯⋯でも、朝っぱらから、俺のモノを咥えるとは、おまえ、本当に大胆だな」


「だって、オレ、ハヤトの反応が見たくて⋯⋯それに、気持ち良さそうにしてたから、もっと感じさせてやりてーって思って」


 カズは、少し悪戯っぽく笑った。


「⋯⋯おまえ、本当に、俺を翻弄する奴だな」


「だって、ハヤトの反応、最高に面白いから」


「⋯⋯俺が面白い?」


「うん。特に、今みたいに恥ずかしそうに眉をひそめる顔、最高に面白い」


 カズは、ニヤニヤしながらそう言うと、またハヤトの胸に顔をうずめた。


 ハヤトは、ため息をつきながらも、どこか嬉しそうだった。


「⋯⋯おまえ、本当に、俺を困らせる奴だな」


「でも、ハヤトはオレのことを嫌いじゃないだろー?」


「⋯⋯嫌いどころか、大好きだよ」


「やった! ハヤトの口から『大好き』なんて、オレ、生まれて初めて聞いたかも」


 カズは、はしゃいでいた。


 ハヤトは、そんなカズの頭を撫でながら、心の中で誓った。


——こいつを、絶対に幸せにする。


 どんなことがあっても、この笑顔を守ると。


「⋯⋯なぁ、ハヤト」


「何だ?」


「オレ、また、ハヤトのモノを舐めてもいい?」


「⋯⋯今、何て言った?」


「だから、オレ、ハヤトのモノが好きだから、また舐めたいって言ってんだよ」


 カズは、真顔でそう言うと、ハヤトの股間に視線を向けた。


「おまえ、本当に、何を考えているんだ⋯⋯」


 ハヤトは、カズの大胆な言葉に呆れつつも、どこか胸の奥が熱くなるのを感じた。


「⋯⋯いいよ。でも、今度は、俺もおまえのを咥えるからな」


「え? オレのモノを、舐めるってこと?」


 カズは、少し驚いた顔をした。


「うん。おまえが俺のモノを舐めるなら、俺もおまえのモノを舐める。それが、平等だろう?」


「でも、ハヤト、さっきは遠慮するって」


「だから、今から舐めるんだよ」


 ハヤトは、カズの頬を赤く染めながらも、どこか真剣な表情でそう言った。


 カズは、少し恥ずかしそうにしながらも、頷いた。


「⋯⋯うん。オレ、ハヤトに舐めてもらえるなら、嬉しい」


 そう言うと、カズはゆっくりとズボンを脱ぎ始めた。


 ハヤトは、カズの動きを見つめながら、心の奥底から温かな感情が湧き上がってくるのを感じた。


——こいつと、これからもずっと一緒にいられるなら、どんなに幸せだろう。


 そう思いながら、ハヤトはカズの手を取った。


「⋯⋯おまえと、こうしていられるのが、本当に嬉しい」


「オレも、同じ気持ちだ」


 カズは、ハヤトの手を握り返しながら、微笑んだ。


 二人は、朝の光の中で、静かに抱き合った。


 そして、新たな関係が始まった。




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