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✵詩絵本✵魔王様

 物語の終わりには夜明けが描かれており、作者の後書きが綴られている。



『この物語と言葉を夢想う者たち、最愛の夢見る者に遺していく。これは俺が最果てで託された物語、最後の作品だ。



 お前たちを救ってほしいと心から願う者から、頼まれた。名前を教えることはタブーらしい。その辺は許して欲しい。



 物語は想い。想いが、始まりを告げる風となる。



 夢はいつか終わる。でもそれは終わりじゃない、新しい夢へと繋がっていく。



 この世界は、正しくない。



 でも間違いじゃない。



ーーこの意味を正しく理解したとき、それはお前たちを救うだろう。まあ簡単にはいかないだろうけど。がんばれよ。



 短い生涯だったけど、俺には幸せしかなかった。よく出来た妻と希望の欠片がいたからな。


 これを読むのが始まりか終わりかはわからないが、いつも願っているーー希望の欠片たちの幸せを。



 いつだって親は子供たちの幸せを願うものだからな。



 俺は何一つ後悔してない。希望があるから。

最高の結末を祈ってる』


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