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第146話

「それはどういうことなんだ!?

なぜ、サキが王女の部屋に?」


「フェルナン...以前、話したことがあったよな。サキの腕輪のこと...」


「あぁ、覚えてる。

だが、腕輪と今回の件にどんな関わりが?」


「それは俺にもまだわからない。

でも、もし、サキが高貴な生まれの者だったとしたら...王女と知り合いでも不思議はない。」


フェルナンは一瞬驚いたような顔をしたが、その後、小さく頷いた。




「確かにそうだな。」


「王女に聞いたら、サキの行方がわかるかもしれない。

もしかしたら、王女の静養について行ってるのかもしれないし。」


「そうだな。もしも、王女とサキが親しい関係なら、有り得るかもしれないな。

あ、じゃあ、親衛隊がサキを探していたのは?」


「サキは記憶を無くしたと言っていた。

たとえば、王女に何か頼まれてどこかに出かけた時に、なんらかの出来事があって記憶を失い、なかなか戻らないサキを心配した王女が探していたとか...」


「確かにそれなら辻褄は合うな...」




そう、それはただ辻褄が合うだけの単なる推測に過ぎない。

本当のことはまだ何もわからない。

これ以上のことは、調べる手立てさえ何も思いつかない。




「とにかく、今は王女の帰還を待つしかないだろう。」


「……そうだな。」


フェルナンが納得してくれたことで、俺は心の重しがほんの少し軽くなるのを感じていた。

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