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第148話




「いたたた……」


ダンスの特訓のせいで、体のあちこちが痛む。




(サンドラさん、スパルタなんだから!)




約一か月で、お城に戻らなきゃいけないんだから。

そうのんびりしているわけにはいかない。

それはわかってるんだけど…




ベッドで痛みに耐えながら、ふと頭に浮かんだのはフェルナンさんの顔だった。




(早く忘れなきゃ……)




今更考えてもどうにもならない人だもの。

私は、ヴァリアン王国の王子と結婚するんだから…




でも…心配な気持ちはどうにもならない。

フェルナンさんは、追っ手に捕まったりしてないだろうか?

酷い目に遭ったりしてないだろうか?




フェルナンさんとはしばらく一緒にいたんだもの。

気になるのは、心配するのは当然のことだよね。




(違う……)




やっぱり、私はフェルナンさんのことが好きなんだ…

でも、そんな本心はなくしてしまわないといけない。




(そうでなきゃ、辛すぎてどうにかなってしまいそうだもの…)




じわっと瞳に涙が浮かび…

私はそれを指で拭った。




こんなことで、泣いてなんていられない。

もっと強くならなきゃ…!

私は、運命に逆らうことは出来ないのだから…

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