悪役令嬢に転生したけど、役者なので王太子様の理想を演じ抜く!~計算・演技は、天然・無垢に勝てるのか~
マコ 真言
異世界ファンタジースローライフ
2025年08月08日
公開日
1.2万字
連載中
起
役に入り込み過ぎて死んだ、天才的な脇役俳優の凛。
神様に「役者バカ」と呆れられながら、次の戯曲の世界へ。
魔族からマクシム王子をかばって自分の手を攻撃した直後の、悪役令嬢(リーザ10歳)に転生したらしい。
しかし王子は凛=リーザを愛しているというよりは、罪悪感でそばにいる様子。
原作では、二人はこのまま婚約し、傲慢な悪役令嬢となった主人公は数年後に婚約破棄され破滅する運命。
絶望的な状況下で、リーザの女優魂に火がついた。
承
破滅フラグを回避するため、リーザは前世で培った演技メソッドを総動員。傲慢な悪役令嬢から「王子の理想の友人」へと完璧な役作りを敢行。
演技は功を奏し、王子との関係は除々に改善。王子は一生懸命にリーザに愛を伝えるが、リーザは演技がうまく行った、と思い込んでいる。
しかし、王子とのデートで行った舞台。リーザは「何で私は、舞台じゃなくて観客席にいるんだろう」と強烈な違和感を感じる。
その後、リーザはこっそり役者オーディションを受ける。
リーザは役者として活躍し、令嬢と役者の二重生活を送るようになる。
初舞台と舞踏会が重なるアクシデントを、舞台とパーティ会場を行き来して一人二役をこなし、乗り切る。
その過程で、天才俳優・アクセルにリーザは演技と正体を見抜かれ、リーザとアクセルは秘密の俳優仲間となる。
転
原作のヒロインである男爵令嬢アンナが現れる。アンナはマクシムが好む「素朴で心優しい少女」そのもの。計算のない純粋なアンナは正々堂々、「王子を愛している、ライバルとして戦う」とリーザに告げる。リーザは「自分は、自分の演技力を証明したいだけで、純粋に王子を愛しているのはアンナのほう」と悩む。
俳優仲間のアクセルは「演技なんかせんかっても、のびのびいられる相手がええんちゃう?」とリーザに愛の告白をし、リーザの心は揺れる。
一方でアンナは物語の強制力に操られ、さまざまな王子との恋愛フラグを立てていく。
結
王宮の舞踏会で、王子はリーザを選ぶと宣言。彼は、リーザの演技に気づいていたと明かした。彼ももまた王子という「役」を演じてきたと告白。その後、王子とリーザはお互いの素顔を見せあい、少しずつ歩み寄る。リーザは演技でなく本心をみせることを学ぶ。一方で、リーザは役者としての本能で、アクセルにも惹かれている。最後にリーザが選ぶのは――?