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エンドのスピンオフ エルフィさん作品
エンドのスピンオフ エルフィさん作品
古都綾音
異世界ファンタジー冒険・バトル
2025年08月13日
公開日
854字
完結済
エンドスピンオフ!エルフィさん作品

第1話

第一章 初登場編


月明かりが差し込む古い森の奥。

シャリーは息をひそめ、闇の道を進んでいた。


ふわりと足元に金色の光が舞い降り、それは小さな少女の姿へ。

翡翠色の髪、光る羽、花びらのドレス、小さな手にはクッキー。


「……あなた、迷子?」

少女はにっこり笑う。

「私はエンド。光のエレメントよ」


クッキーをかじった瞬間、黄金色の羽が輝き、

闇を切り裂くように道を照らした。



第二章 クッキー魔法編


森の泉でエンドは色とりどりのクッキーを取り出す。


星型クッキーは《道しるべの蝶》。

暗闇の中でも蝶が道を示してくれる。


花型クッキーは《癒やしの花嵐》。

光の花びらが傷や枯れた草木を優しく包み、元に戻す。


ハート型クッキーは《約束の灯》。

食べた者と心をつなぎ、遠く離れても互いを感じられる。


シャリーはその温かさに、胸の奥がほんのりと明るくなるのを感じた。



第三章 バトル編


黒い霧の中から現れる、紅い目のシャドウウルフ。

エンドは《クッキー・フォース・ライト》で獣の動きを封じ、

シャリーの剣が一閃する。


しかし完全には消えず、エンドは星とハートを組み合わせた特別なクッキーを取り出した。


「これで終わり。《スター・ハート・バースト》!」


金色と桃色の光が混ざり合い、獣を優しく浄化していった。


「……クッキーの力、なめないでね」



第四章 秘密編


焚き火の前、シャリーは問いかける。

「どうして、クッキーなの?」


エンドは語り始めた。

月光の村で暮らしていた頃、闇の軍勢が村を襲った。

傷ついた精霊たちを救ったのは、一人の老婦人――お菓子職人だった。


光の花粉を混ぜた特別なクッキーが、精霊たちの命をつないだ。

エンドはその唯一の生き残りであり、今もその味を忘れず、魔力をクッキーに宿している。



第五章 再会編


旅の途中、港町の甘い香りがエンドを立ち止まらせた。

その先にあった小さな菓子店。


そこには、あの日の老婦人がいた。

二人は涙ながらに抱き合い、あの夜と同じ星型クッキーを分け合った。


「あなたは今も、その光を誰かのために使っているのね」

老婦人の言葉に、エンドは微笑みながら頷いた。

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