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第13話 表参道ヒルズ

私は暁さんが鍵を開けたベンツの四駆に乗り込んだ。

車高は高く、なんだか、バスの1番前の席に乗ってるみたいだ。


何台車持ってるんだろう…?

ここに来た時は確か…リムジン…


私はチラリと暁さんを見る。


ベンツの四駆を運転しててサマになるのは、長身の9頭身と、顔のかっこよさが関係しているんだろうか?


変な分析をしてみたりする。


「何だよ?

何考えてる?」


「な、な、何も!」


かっこよくて、ベンツの四駆が似合う、なんて、口が裂けても言いたく無い。


「ね、ねぇ?

どこに行くの???」


「あぁ、表参道ヒルズにね。」


「えーと…


映画とかドラマで良く聞く、あの表参道?」


「何だ、お前、表参道行った事ねぇの?

…ダッサ…」


馬鹿にした言い方に、少しムッとする。


「表参道なんて行ったこと無くても生きていけるわよ!」


「悪かったよ。

ほら、外見ろ。」


私のストレートの黒髪をくしゃりと撫でる。


だから、そう言うのを…!


って…!

わぁ!!!


すごーい!!!


コレが表参道ヒルズ…


そこには、人で溢れる大型ショッピングモールが建っていた。


だけど…


「ねぇ…?」


「…んだよ?

まだ、文句あんのか?」


「いや、違くて…

駐車場、入れるの…?


あっちもそっちも、満車って…」


私は満車の看板を指す。


「ふん。

お前、俺を誰だと思ってんの?」


いや、誰デスカ?

暁っていう名前しか聞いて無いし…


暁さんは、駐車場の管理人に何かを見せた。


「あ、はい!

す、す、すぐに空きますんで!


しょ、しょ、少々お待ちください!!!」


管理人は慌てて一台出すと、私たちの車が案内された。


はぁ…

やっぱ、ヤクザか…

















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