第92話
私は嬉々としてその赤い屋根の一軒家に入った。
今時珍しく平家で、狭めなリビングとキッチンも気に入った。
お掃除が楽ね。
そして、寝室が2つと小さな和室がある。
ベッド類も既に入っていて、今日からでも住めそうだ。
「どうですか、奥様?
お気に召してくださいましたか?」
「えぇ、とても!
素晴らしいわ!
でも、買い物に行かなくちゃ!
冷蔵庫の中身空っぽだもの。」
私は張り切る。
「では、買い物に向かいますか。」
そう言って、調月さんは車庫から車を出した。
それはパジェロの乗用車だった。
「え!?
パジェロ!?
可愛い!」
私は思いもよらぬ車に興奮する。