【書籍化・コミカライズ化】商社マンの異世界サバイバル ~絶対人とはつるまねえ~
餡乃雲(あんのうん)
異世界ファンタジー冒険・バトル
2025年08月26日
公開日
1.1万字
連載中
【作品概要】
第四回カクヨムコンテスト特別賞受賞作品。シリーズ累計公称発行部数45万部突破(電子含む)。WEB累計4000万PV突破。書籍版1~4巻(1巻重版第二刷、KADOKAWAドラゴンノベルス様)漫画版1~6巻(1巻重版第三版、2巻重版第三版、KADOKAWAドラゴンコミックスエイジ様)。
【あらすじ】
商社で海外を股にかけ働く商社マンは年末ジャンボ宝くじで10億円が当たったことをきっかけに脱サラをする。人間嫌いであることを自他共に認める元商社マンは、北海道のど田舎で離農した農家を買い上げる。ネットがつながるため、物の取り寄せも可能という状況で、悠々自適な独身農家ライフを謳歌しようとした矢先に、事件は起こる。
鶏小屋ごとどこかにワープしたのだった。
とりあえず鶏の卵でも食ってます。
■本ウェブ版は書籍版のリライト版になっており、内容が若干異なります。
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プロローグ
――人間は矛盾した生き物だ。
俺は昔から不意に一人になりたい、この世の誰との繋がりも断ちたいという欲求に駆られることが度々あった。
学生時代、携帯電話を突然解約して音信不通になって受験勉強に集中したり。でも人恋しくなって、また携帯電話を復活させたり。
SNSだってそう。不意に全ての人間関係が嫌になって、アカウントを消去したりすることもあった。それでも人恋しくなっての繰り返し。
例えば、愛するべき仲間、親友、恋人ができたとしよう。しかし、この人間関係を断絶したいという衝動が絶対にやってこないとなぜ言い切れる?
俺はいつだって、この心の矛盾が何よりも恐ろしくて仕方がなかったんだ。