Sakuraba Ema
恋愛現代恋愛
2025年10月24日
公開日
6.3万字
連載中
「お前との結婚は、金のためだった」 記憶を失い、22歳の頃の自分に戻った夫・桜庭朔夜に、妻・葵は冷徹な嘘をつき続ける。脳に潜む腫瘍が彼女に残した時間は僅か。彼の未来を、自分という「負債」から解放したい――ただそれだけの願いを込めて。愛していた過去も、温もりも全て否定し、冷酷無比な悪女を演じる葵。しかし、記憶を失っても朔夜の本能は葵に引き寄せられ、彼女の身体を蝕む病魔と、すれ違う想いが、運命の糸をより残酷に紡ぎ出す。これは、究極の愛の形を問う、痛切で美しい別れの物語。