初恋リハビリ~美人療法士と気まぐれ子犬と、ゲーマー復帰めざします~
マコ 真言
現実世界ラブコメ
2025年10月30日
公開日
5.5万字
完結済
元・天才プロゲーマーのジョーは、事故の後遺症による手の動きの悪さと、プレッシャーで手が震える症状で引退。
地元・北海道旭川市で引きこもっていた。
そんなジョーの元に、中学時代の初恋相手アンナが、一匹の犬を連れて現れる。
犬の名は「プリン」。セラピー犬失格の烙印を押された、賢いが超気分屋のパピヨンだった。
新人作業療法士であるアンナは、プリンの飼い主になることを条件に、ジョーの手のリハビリを申し出る。
プリンの尊大だが愛らしい振る舞いと、アンナの献身的なリハビリ(プリンの毛づくろい、雪像づくり、カーリング等)により、ジョーは徐々に手の機能と自信を取り戻していく。
また、ジョーはアンナのドジに振り回されつつも、二人の距離が縮まっていく。
だが、二人の間には見えない壁があった。
ジョーはアンナへの想いを募らせ、少しずつ、拗らせ1「傷つくことを恐れる臆病さ」を克服する。しかし、拗らせ2「無職の劣等感」から告白できない。一方のアンナもジョーの好意を、「医療者への一時的な好意である、『陽性転移』ではないか」と疑ったり、「患者と過度に親しくすべきでない」という作業療法士としての職業倫理に葛藤していた。
かつての妹分ゲーマーの美少女・ナオミから、「強かったお兄ちゃんを返して!」と発破をかけられ、ジョーはゲーム大会への復帰を決める。
その矢先、アンナはジョーを自立させるため、そして職業倫理を守るため、わざと冷たい態度で、彼の前から去ってしまう。
最大の支えを失い、最強のライバルとの決勝戦に臨むジョー。
アンナのことが気になり、強気に、あからさまの好意を示すナオミにも、ジョーは応えることができない。
プレッシャーで再び手が震えるが、「アンナがいなくても勝てることを証明する」と奮起し、奇跡の逆転優勝を果たす。
ジョーは会場に駆けつけたアンナを見つけ、1万人の観客の前で公開告白。
「もう患者じゃない、好きな人です」とアンナも応え、二人は結ばれる。