社長にとって、私は三日で辞める家政婦のはずでした~車椅子の彼を介護したら、溺愛されて玉の輿に~
Hidemi Masuta
恋愛現代恋愛
2026年02月02日
公開日
5万字
連載中
大学を卒業したばかりの桐谷聴は、就職難で唯一採用してくれた冰見グループの家政婦として働くことになった。しかし、赴任先は冷酷無慈悲で知られる社長・冰見遥人。車椅子生活を送る彼は、すでに八十七人もの家政婦を三日以内に追い出していた。
初日、聴が目撃したのは婚約者の雾岛雪絵による退婚現場だった。「障害者なんかと結婚できない」と言い放つ雪絵に対し、遥人は一言「婚約解消」と冷たく告げるだけ。
案の定、遥人は聴を追い出そうと様々な嫌がらせをするが、聴は実家の借金三百万円を返すため、絶対に辞めるわけにはいかない。深夜に呼び出されても、料理に文句を言われても、ガラスのコップを投げられても、彼女は笑顔で対応し続けた。
そして運命の「電動車椅子バッテリー事件」が起こる。マッサージを拒否する遥人の車椅子から、聴はバッテリーを抜き取ってしまう。怒り心頭の遥人だったが、初めてマッサージを受け入れることに。
脚の傷跡を見た聴は、他の人とは違う反応を見せた。「障害者で良かったですね。感覚があったら、毎日痛くて大変だったでしょう」
その言葉に、遥人の凍りついた心が少しずつ溶け始める。
三日で辞めるはずだった家政婦は、やがて彼の光となり、人生を変える存在になっていく。元婚約者が後悔する頃には、もう遅い。車椅子の社長は、誰よりも幸せな結婚を手に入れるのだから。