愛人稼業で身ごもった私を、前カレの宿敵が「俺のものだ」と奪った
Hidemi Masuta
恋愛現代恋愛
2026年02月02日
公開日
5.3万字
連載中
私の仕事は、富裕層の男性たちの「理想の恋人」を演じること。
夏目千影、二十四歳。孤児院育ち、養父は服役中。生きるために選んだのは、高級会員制クラブで出会った男性たちと恋人関係を結び、経済的援助を受ける生活だった。
完璧な容姿を維持するため、毎日五時間の自己管理。優しく従順で、男性の理想を演じ続ける。三年間で四人の恋人を変え、マンションも車も手に入れた。感情を殺して生きることに慣れていた。
――ある雨の夜、記憶が途切れた。
目覚めたら一ヶ月後、妊娠検査薬は陽性を示していた。
父親は誰? 断片的な記憶を辿り、可能性のある四人の男性に連絡を取る。検察官の元恋人、財閥の御曹司、レーサーの元カレ、そして画廊オーナー。しかし、誰も責任を取ろうとしない。現在の恋人にも「堕ろせ」と言われ、捨てられた。
絶望の中、孤児院でボランティアをしていた時、運命の再会が訪れる。
「ママ!」
見知らぬ四歳の女の子が私に抱きついてきた。そして、その後ろに立っていたのは――御守京介。東京三大財閥の一つ、御守グループの会長。圧倒的な権力と冷酷さで知られる男。
「彼女は君の娘だ。四年前、君が産んだ子を、私が引き取って育てた」
DNA鑑定の結果、間違いなく私の子供。そして父親は、この男。
「今度産む子も、私の子だろう? 君を、手放すつもりはない」
仕事を奪われ、住む場所を奪われ、すべてを彼に支配された。逃げ場のない私は、彼の屋敷で娘と暮らすことに。
最初は反発した。でも、娘への深い愛情、私を守る強さ、そして誰よりも激しい独占欲――彼の不器用な優しさに、少しずつ心が溶けていく。
かつての恋人たちが後悔しても遅い。
私を見下す人々を、彼は容赦なく叩き潰す。
社交界で私を侮辱した元カレの母親を、商業的に破滅させた。
「千影は俺のものだ。傷つける奴は、誰であろうと許さない」
彼の狂おしいほどの愛に包まれて、私は初めて「愛される」ことの意味を知った。