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“お前が悪い”と言った家族へ――遺骨を捨てた翌日、真実がバズった
“お前が悪い”と言った家族へ――遺骨を捨てた翌日、真実がバズった
みつこ おの
現実世界現代ドラマ
2026年02月12日
公開日
7.5万字
連載中
結婚一周年の日、藤堂蓮の妻・高階夕映はマンションの屋上から墜ちて死んだ。遺骨は誰にも引き取られず、彼女の不在だけが世界に残った――はずだった。 死後387日、公益弁護士・宮崎律が遺言に従い、夕映の遺品を“公開”し始める。七冊の日記、録音筆、医療明細、手術同意書、通帳、そして臓器提供意思表示カード。遺品は一度に暴かれない。五回に分けて、少しずつ、確実に、彼らの言い訳を奪っていく。 「大人しくて、何も言わない子」――そう決めつけていた実家の両親。 「裏切られた」――そう信じて妻を切り捨てた夫。 そして“姉”として居場所を奪い続けた養女・白石澪。 公開されるのは恨みの言葉ではない。夕映の日記には、なぜか一度も「憎い」が書かれていない。あるのは、小さな願いと、数えた回数と、言い訳しない事実だけ。だからこそ、読んだ者の心が折れていく。 やがて真相は、取り返しのつかない形で突きつけられる。夫の体にある“命の証”、母の目に宿る“光”、その代償が誰のものだったのか――。 彼らが泣き崩れても、謝っても、もう彼女は戻らない。これは、死んだ妻が遺品で行う公開裁判。愛したはずの人間たちが、自分の手で壊した幸福の証拠を、最後まで見届ける物語。

第一話 婚姻届(前編)

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