夜詠 透
異世界ファンタジーダークファンタジー
2026年03月07日
公開日
1,321字
連載中
その村には、古くから語り継がれる言い伝えがあった。
――神へ供物を捧げよ。さもなくば、この村に終わりが訪れる。
人々はそれを信じ、疑うことなく従い続けてきた。
神を怒らせぬために。村を守るために。
ある日、その供物として選ばれたのは、
名すら持たない一人の少女だった。
誰にも望まれず、ただ捧げられるだけの存在。
けれど少女が出会った“神”は、村人たちが恐れるような存在ではなく――
それは、神と呼ばれるにはあまりにも歪で、
そしてどこか孤独な存在だった。
捧げられた少女と、世界から忌み嫌われた邪神。
交わるはずのなかった二つの存在が出会ったとき、
村に隠されていた真実と、歪んだ運命が静かに動き始める。