科学王の因果律 〜「北の墓場」に左遷された泡沫王子、現代科学と因果操作で剣と魔法を覆す〜
Lihito
異世界ファンタジー内政・領地経営
2026年05月01日
公開日
5.5万字
連載中
「おはよう。死んだよ、君」
化学メーカー研究職10年。
32歳で死んだ男は、異世界の第三王子アレンとして転生した。
神から与えられたのは「運命点」1000点。
因果をねじ曲げ、現実を都合よく動かす力。
使い方は自由。剣の才能、魔法の素質、圧倒的な身体能力——何にでも変えられる。
アレンは、自分には一点も使わなかった。
300点で優秀な側近と資源の眠る土地を引き寄せ、残り700点は温存した。
自分の武器は、前世で10年かけて積み上げた科学の知識だけ。
王位継承の審査で与えられたのは、誰もが見捨てた北の辺境領。
飢えた民、凍てつく大地、「仕方ない」と笑って諦める人々。
アレンは到着初日、全ての食料を住民に渡して言った。
「三日でどうにかする」
石炭を掘り、芋を見つけ、廃屋を暖かい部屋に変える。
科学の知識で一つずつ「当たり前」を作っていく、辺境の下剋上が始まる。
——だが、転生者はアレンだけではない。
魔王軍の側にも、同じ力を持った人間がもう一人いる。
同じ1000点。何を選んだかは、知らされていない。
辺境から王座へ、王座から大陸へ。舞台は広がり続ける。
残り700点。10年の制限。
「常識の外」から来る脅威に、科学と仲間で立ち向かう王道ファンタジー。