新婚5日目、夫が4人の女性とカフェにいるのを見てしまったので身を引こうとしたら、なぜか彼が跪いて引き留めてきました
電脳海月
恋愛結婚生活
2026年06月02日
公開日
3.4万字
連載中
結婚初日、彼は別の女の香水の匂いをまとって帰ってきた。
そして私に言った。
「これからもっと増える。慣れておけ」
結婚して三か月後。
私はスーツケースを持って家を出た。
エントランスにカードキーだけを置いて。
持ち帰ることもしなかった。
カードキーを見ても、彼は電話をかけてこなかった。
ただその夜、私のアパートの前に停めた車の中で四十分間座っていただけ。
上がってくることもなく。
――私が知らないと思っていたのだろう。
でも私は、防犯カメラの記録で見ていた。
私は宮瀬柚子。
城戸財閥の御手洗隼に嫁いだ女。
「彼の私生活に干渉しないこと」
そんな婚前契約にサインし、三年間の片想いを抱えたまま、私はこの結婚を選んだ。
馬鹿だったと思う。
でも私は、失望を積み重ね続ける女じゃない。
十分に失望したら、ちゃんと去る。
そして私は去った。
――今さら後悔しても、もう遅い。