伊達ジン
現代ファンタジー都市ファンタジー
2026年06月16日
公開日
3,089字
連載中
二〇二六年、秋葉原の裏通りで中古PC修理店を営む鈴木悠作のもとに、壊れたスマートフォンを抱えた高橋すずが現れる。彼女は端末に触れた瞬間、持ち主が残した記憶の断片を読み取ってしまう体質だった。
失踪した若手同人ゲーム制作者、未送信メッセージ、地下イベントスペースの赤い非常灯、ジャンク品として流通する中古端末。悠作は、すずが見た不確かな記憶をそのまま信じるのではなく、修理ログ、破損痕、配信素材、台帳、位置情報と照合しながら、秋葉原で広がる連続失踪事件の輪郭へ近づいていく。
記憶は証拠にならない。だが、壊れた端末には、誰かが消される直前の声が残っている。修理屋と記憶を読む少女、そして秋葉原の各所に関わるヒロインたちは、見えた記憶を現実へ引き戻すため、街の裏側に残されたデータを追い始める。