三十歳の誕生日、六年間付き合った恋人が別の女性にプロポーズしたので、私は十年間待ち続けてくれた彼と結婚しました
やのぎ
恋愛現代恋愛
2026年07月22日
公開日
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連載中
三十歳の誕生日。白鳥舞音は、六年間付き合ってきた恋人・神谷凌介のコートから指輪の箱を見つけ、ついにプロポーズされるのだと思っていた。
しかしその夜、銀座のバーのガラス扉越しに目にしたのは、凌介が九条紗耶の指に指輪をはめる姿だった。
翌日、紗耶は突然会社に現れ、舞音が半年かけて準備してきたプロジェクトを奪う。さらに、千二百万円相当のダイヤモンドネックレスが舞音の引き出しから発見された。
凌介は調査結果を待とうともせず、皆の前で舞音の頬を叩き、六年前に贈った小さな置物まで踏み砕いた。
舞音は退職し、警察に被害を届け、二人で暮らしていた部屋を出た。残したのは、弁護士を通して返却した鍵だけだった。
横浜へ戻った舞音は、玉生聖と出会う。
十年前から彼女のマフラーを大切に保管していた聖は、決して舞音の代わりに物事を決めようとはしなかった。それでも凌介が再び彼女に手を伸ばしたときだけは、その手を静かに遮った。
やがて監視カメラの映像によって舞音の潔白が証明され、かつての勤務先は正式に謝罪する。凌介もようやく、自分が間違っていたことを認めた。
けれど、その頃にはもう遅かった。
舞音は軽井沢で自ら左手を差し出し、十年間待ち続けてくれた人からの婚約指輪を受け入れていた。