あらすじ
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三十歳の誕生日。白鳥舞音は、六年間付き合ってきた恋人・神谷凌介のコートから指輪の箱を見つけ、ついにプロポーズされるのだと思っていた。 しかしその夜、銀座のバーのガラス扉越しに目にしたのは、凌介が九条紗耶の指に指輪をはめる姿だった。 翌日、紗耶は突然会社に現れ、舞音が半年かけて準備してきたプロジェクトを奪う。さらに、千二百万円相当のダイヤモンドネックレスが舞音の引き出しから発見された。 凌介は調査結果を待とうともせず、皆の前で舞音の頬を叩き、六年前に贈った小さな置物まで踏み砕いた。 舞音は退職し、警察に被害を届け、二人で暮らしていた部屋を出た。残したのは、弁護士を通して返却した鍵だけだった。 横浜へ戻った舞音は、玉生聖と出会う。 十年前から彼女のマフラーを大切に保管していた聖は、決して舞音の代わりに物事を決めようとはしなかった。それでも凌介が再び彼女に手を伸ばしたときだけは、その手を静かに遮った。 やがて監視カメラの映像によって舞音の潔白が証明され、かつての勤務先は正式に謝罪する。凌介もようやく、自分が間違っていたことを認めた。 けれど、その頃にはもう遅かった。 舞音は軽井沢で自ら左手を差し出し、十年間待ち続けてくれた人からの婚約指輪を受け入れていた。閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2026-07-22 19:22創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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妊娠六か月の私に、妹のために献血しろと夫が迫った日――私は誰にも望まれていなかった子どもを落とした
妊娠六か月の私に、妹のために献血しろと夫が迫った日――私は誰にも望まれていなかった子どもを落とした清香は、欲しいものなら何でも手に入れてきた。 姉の踊りの出演枠も、姉が舞台に立つ機会も、そして姉の夫さえも――彼女はすべてを欲しがった。 真由は譲ることに慣れていた。黙って耐えることに慣れていた。両親から「あなたはお姉ちゃんなんだから」と叱られるたびに、自分の存在を少しずつ小さくして生きてきた。 妊娠六か月になるまでは。 一輝は真由の髪をつかみ、無理やりスマートフォンの前まで引きずっていった。そして電話越しの清香に「私があなたの食事を作ります」と約束させた。 その夜、真由は中絶手術を予約した。 医師から「医学的な奇跡」と呼ばれたその子を手放した真由は、病室で母親が自分を罵倒する音声を再生し、両親に今後一切干渉しないという誓約書へ署名させた。 さらに離婚届を一輝の前へ突きつけ、彼が震える手で自分の名前を書くところを見届けた。 その後、真由は流派の名取試験に挑み、公開稽古の場で妹を圧倒した。そして賄賂の事実を暴かれた清香が、流派から永久除名される瞬間をその目で見届けた。 一年後。 真由は白無垢をまとい、かつて舞台の上で自分のために立ち上がってくれた男性と結婚した。 一方、真由を道具としか見ていなかったかつての夫は、遠く離れた桜の木の下にうずくまり、彼女の後ろ姿が鳥居の向こうの光へ消えていくのを、ただ見つめることしかできなかった。
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