7年付き合った彼は、令嬢を装う看護師のために私を捨てた。だが私は理事長の一人娘で、財閥後継者に長年片想いされていた
キャンディ
恋愛現代恋愛
2026年10月14日
公開日
1.9万字
連載中
7年間付き合ってきた彼のために、私はウェディングドレスを予約し、彼を驚かせようと準備していた。
そのドレスのために、ウエストのラインを3回も直し、店にも4回通った。
ところが、試着室の扉を開けると、彼は別の女性の前で片膝をつき、ドレスの裾を整えていた。裾は床に引きずるほど長かった。
その女性は、コネで病院に採用された看護師だった。
彼女は笑いながら言った。
「私たちの結婚式の日には、絶対に来てね」
「私のために、喜んでくれればいいから」
私は泣かなかった。ただ一言、こう告げた。
「喪に服さなきゃ。婚約者が死んだから」
誰も知らない。私がこの病院の理事長の一人娘だということを。
そして、深夜にコーヒーを差し出してくれたあの男性が、何年も前から私に片想いしている財閥の後継者だということも。
彼は、私のコーヒーの好みを覚えていた。
「ミルク入り、砂糖なし」
雨の日には、傘を差し出してくれた。
元彼が私に乾杯の酒を勧めたときには、さりげなく間に入り、こう言った。
「彼女はお酒が飲めないんだ」
やがて、元彼は私に復縁を求めてきた。
私は財閥の後継者の腕の中で、静かに告げた。
「もう遅いわ。私はもうあなたを愛していない」