結婚してわずか3日で夫の浮気を目撃。勢いで乗り込んだ財閥の男と一夜を過ごしたら、まさか元夫の叔父だったなんて!
あさかわ ゆきな
恋愛現代恋愛
2026年11月02日
公開日
2.2万字
連載中
結婚式から三日目。汐見澪はデザイン画を取りに予定より早く新居へ戻り、廊下の奥で夫の御影恭介と親友の綿貫雪乃が抱き合っているのを目にした。
夫は「この結婚は形だけだ」と言い、親友はその腕の中で「あなたは私だけのものでいて」と囁いていた。
澪はドアを開けなかった。
手のひらに爪が食い込むほど拳を握りしめ、背を向けて逃げ出した。
エレベーターの前で見知らぬ男にぶつかり、眼鏡が落ちて割れた。
視界がぼやける中、しゃがみ込んでレンズの破片を探していると、車に引っ張り込まれ、薄暗い部屋に閉じ込められた。男は澪の手首をつかみ、こう告げた。
「お前は俺の獲物だ」
澪は唇を奪われ、見知らぬ美しい男と一夜を共にした。
その一夜が明けて初めて知った。
彼は御影恭介の叔父であり、御影グループの社長――御影朔也だった。
義妹には往来で頬を打たれ、「恥知らず」と罵られた。
義母には手切れ金の一億円をテーブルに叩きつけられ、それ以外は何も持たずに家を出ていくよう迫られた。
親友は長寿祝いの宴席で澪の酒に薬を盛り、記者を連れて部屋のドアを押し開け、写真を撮らせた。
自宅の住所を晒され、外に出れば飲み物を投げつけられ、ついには三十階建てのビルの屋上へ拉致された。
「あなたが死ななきゃ、彼は戻ってこないの」
けれど、「お前は俺の獲物だ」と言ったあの男は、記者会見で日本中に向けられたカメラの前で、こう言い放った。
「結婚式は挙げた。だが、婚姻届は一度も提出されていない。法律上、彼女が俺の甥の妻だったことは一度もない」
そして、彼は言った。
「俺の女になれ。一生、守ってやる」