ネオページ編集部のスタッフがオススメする作品をピックアップしてご紹介するこのコーナー。
今回、紹介するスタッフは守村 夏生です。
おはこんばんちわ!守村です!
個人的にはホラーやミステリやヒストリカルやメリバ沼の人間なのですが「作家さんの役に立ちそうな本」というチョイスだと厳しいものがあるなと思い児童書とラノベを選出しました。
多角的に知る・読む・書くが出来たらきっと楽しいよね~!と思っているので「これ自分じゃ買わないな」みたいなものが混ざっていたらいいなと思います。
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『怪盗クイーン』は個人的に児童文芸の金字塔だと思っています。
「リンデンの薔薇」という宝石を巡った、世界一の怪盗「クイーン」と「セブン・リング・サーカス」の勝負の行方は…⁉
頭脳戦もさることながら、クイーン・ジョーカーの身体能力やサーカス団団長・ホワイトフェイスの思惑にワクワクが止まらない珠玉の一冊です。
児童書はそれ自体が他の文芸と毛色が違いすぎるので参考書として読んだとしても作家の筆力に爆発的効果は見込めないと思います、が! こどもに読み続けさせる明快な文章、というのは思いのほか難しいもので「簡単な言葉でいかに読者をわくわくさせるか」をぜひもう一度楽しんでいただきたいなと思います。
2002年に刊行されたこの作品はシリーズが現在も続いていてなんと全18巻。最新刊が出たのも2024年の6月で、今なお子どもたちにロマンを感じさせている素晴らしい作品です。長編アニメーションとして映像化もしているので児童文芸、なかなか捨てたものではないですよ!
可愛い四姉妹の正体は……Vtuber! インフルエンサー! プロゲーマー! 天才声優! 舞台は(主に)学園! そしてダウナー系家政夫(⁉)主人公!
スニーカー文庫といえば「ハルヒ」や「ロシデレ」が飛びぬけていますがこれが今風激アツラブコメだ! 考えるな! 感じろ!
四姉妹それぞれの好(ハオ)ポイントがバラバラなので好みの姉妹が一人はいるはず。守村は長女の菊莉が最高に好きですね。
極端な話、この世のほとんどの作品は恋愛要素に満ち満ちていて、ラブコメはその「美味しいとこ」を煮詰めまくったものなので、起伏をつけるのが難しいジャンルでもあります。
一生イチャついてるだけじゃねーか! という作品もありますが読者が確実にいるので他ジャンルに比べて需要が多いのも事実です。
この作品は比較的、ラノベ黎明期~の流れを取り込んでいてツンデレ、ラッキースケベ、鈍感主人公という欲しい要素をきっちり抑えているのですが、味付けにミステリ要素を持たせているので退屈しません。
読みなれている人にはオチが透けて見えることもあるかもしれませんが、その辺は最初に言った通り考えないで感じてください。ラブとコメの波動を——
どおおおおおうしてもホラー・ミステリを諦めきれなかったので特に好きな1冊からこちらをご紹介!
アナザーヒルという特殊な場所で行われる、日本とはまったく違った「ヒガン」のイベント。死者と対話ができるというこの場所が何やら例年とは違った様相で…という、冒頭から「明らかにやべーじゃん!!」を感じるほの暗い作品です。主人公のジュンは日本人なので、読者の疑問は大体彼も同じこと考えたり行動してくれてストレスがないのがいいですね。
上下巻に分かれているので話自体がかなり長いですが、ウェブ連載読みなれた方なら余裕で読めるだろうという挑戦のつもりもあります。ファンタジー、ホラー、ミステリの要素要素を一口ずつ摘まみたい人にはとっても美味しい作品だと思いますよ!
先に紹介している児童・ラノベとはガラッと雰囲気が変わった一般文芸の重み(物理)を感じてほしいと思います。
昨今のモキュメンタリーとは違った古典的なうすら寒さがありますが何年たってもファンがいる作品とはなにか、を研究する一助になればと思います。