【第4回】編集部の本棚~「中華風・後宮」「ダンジョン配信お嬢様」「青春」作品をピックアップ!! ~ネオページ編集部

ネオページ編集部のスタッフがオススメする作品をピックアップしてご紹介するこのコーナー。

今回、紹介するスタッフは赤川 実也です。

【自己紹介】

はじめまして、赤川です。

ジャンルを問わず、面白いと感じたものは何でも読みたいと思っています。「こんなに面白いものを書けるのか!」と、作家の創造力や想像力にいつも感動しています。

個人的には、どんな作品であっても、読者に「続きが読みたい!」と思わせることが大切だと考えています。今回は、なぜこの作品の続きが読みたくなるのかという視点で、作品をご紹介したいと思います。

作家の皆様の参考になれば幸いです。

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 【作品紹介】

『薬屋のひとりごと』

日向 夏 /著 しの とうこ / イラスト
(発行:主婦の友インフォス 発売元:主婦の友社)

最近のジト目ヒロインと言えば彼女のこと

中華風作品と言えば、やはり最近の代表作はこれではないかと思い、選ばせていただきました。本作は薬師の猫猫が謎解きと陰謀に巻き込まれながら、知恵と策略で周囲と対峙するミステリー・ファンタジーです。

この作品の続きがなぜ読みたいのか、二つの面からお話しさせていただきます。

まずは、ストーリー面です。ミステリー要素が含まれているため、しっかりとデザインされた事件が物語の主軸となっています。事件をいかに解決するのか、その裏で誰が操っているのかといった謎を解き明かし、最後に真相にたどり着く過程が非常に好奇心を引きます。

次にキャラクターについてです。彼らは表面に見せる魅力と内に秘めた神秘性が共存しており、特に猫猫はまさに「自我」を持つ人物で、聡明で勇敢、その上薬に関する知識も豊富で、様々な問題を解決する姿が非常に魅力的です。彼女の次の行動が気になって仕方ありません。(赤川の中では壬氏様よりかっこいいです。)

また、宦官の壬氏も素敵な外見に加えて(イケメンですから)、その能力がしっかり描かれており、さらに隠された身分があることが分かります。その身分が何なのか、いつ明かされるのかといった点にも強く引き込まれ、読み続けたくなります。

他にも素敵な部分はたくさんありますが、長くなりすぎないようにこの二点に絞ってお伝えしました。ぜひ一度読んでみてください。

 



『【悲報】お嬢様系底辺ダンジョン配信者、配信切り忘れに気づかず同業者をボコってしまう: けど相手が若手最強の迷惑系配信者だったらしくアホ程バズって伝説になってますわ!?』

赤城 大空 /著 福きつね / イラスト(小学館)

どの世界でも迷惑系はボコボコですわ~!

この作品、タイトルからしてめっちゃ目立ちますよね!

お嬢様系、ダンジョン、配信者、配信切り忘れ、そして序盤の衝撃シーン【配信切り忘れて同業者をボコってしまう。でも相手が若手最強の迷惑系配信者だったみたいで、めちゃくちゃバズって伝説になってますわ!?】

このタイトル見た瞬間、「これは絶対読まなきゃ!」って思いました。

やっぱり、この作品は序盤の設定が最高です。「配信切り忘れ」っていう設定が、主人公は知らないけど読者は知っているっていう構図になってて、読者に爽快感を与えつつ、主人公がいつ気づくのか、どう反応するのかがすごく気になります。

こういう「主人公が知らないけど読者が知っている」っていう手法は、よく使われるけどほんとに引き込まれる要素ですよね。機会があったら、ぜひ試してみてください!

それと、続きが気になる理由は、主人公が予想外にバズった状況にどう向き合うのかが見たいからです。お嬢様系?それともチンピラ?そのギャップがどう展開するのか、すごく楽しみです。その上、主人公の性格がユーモアたっぷりで、読みやすさもバッチリだと思いました。

序盤のデザイン及びキャラと内容の連携から述べさせていただきましたが、面白い作品なので、是非読んでみてくださいね。

 


『風が強く吹いている』

三浦 しをん  /著(新潮社)

「走るの好きか?」疾走感◎の青春小説

この作品はアニメを見てから興味を持ちました。

三浦先生の作品だから、やはり小説としての繊細さや美しさを味わいたいと思い、勉強するつもりで購入しました。箱根駅伝をテーマに展開されていて、序盤から物語の主軸がはっきりしています。

箱根駅伝についてはあまり詳しくなかったのですが、普段ならこういった作品にはそこまでハマらないはずなのに、続きがどうしても気になって仕方なかったんです。その理由は、登場人物の成長や変化がとても良かったからです(読んでいて何度も泣きました)。

一人一人が自分の思考を持ち、自分の成長を感じながら進んでいき、最初はあり得ないと思っていた箱根駅伝の目標が、彼らの成長や変化に伴って実現するというプロセスが本当に心に響きました。そしてその変化が読者の共感を呼び起こし、心を動かす瞬間がたまらなく良かったと思います。(作品を見て、一時的にジョギングを始めた中二病の赤川です。)

その中で、「変化」という要素が読者を引き寄せる大きなポイントだと感じました。

ラノベでも同じで、例えばレベルアップや性格の転換など、キャラクターにさまざまな変化や成長を加えることで、読者もキャラクターと共に成長していくパターンが個人的に好きです。もちろん、キャラクターの成長を中心に話しましたが、それ以外にも素晴らしい点がたくさんありますので、ぜひ読んでみてください。


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