【第3回】作品制作マメ知識~“俺Tueee”作品とは~ネオページ編集部

Web小説で根強い人気を誇る無双系、あるいはいわゆる俺Tueee系の作品。

これらは苦戦などのストレスがなく、困難をいとも容易く払いのける様子から爽快感ある作品として人気があります。

今回は改めて、こういった作品の魅力に触れつつ、こういった作品を書く際に気をつけなければならないことを紹介します。

 


無双系・俺Tueee系


一般的に主人公が最強であり、様々な困難、敵に対してピンチに陥ることなく解決、撃退する作品は無双系・俺Tueee系と呼称されることが多いです。

厳密な定義は違うかもしれませんが、今回はこういった作品を無双系・俺Tueee系として解説していきたいと思います。


さて、これらの作品は一定の読者から支持を得ていますが、その魅力は何といっても爽快感。

敵を物ともせずに倒してしまう様子は見ていてすっきりします。

また、自分の能力について無自覚である主人公と、周囲の評価との認識のギャップも面白さの要素の一つでしょう。

 


強みと弱点


こういった作品は主人公が最強、あるいは圧倒的な力を誇るため、爽快感が非常に魅力的です。

苦戦などによるストレスは少なく、さくさくと物語が進みやすいという特徴もあります。

一方で主人公が強いだからこその作品を書く上で工夫を凝らさなければならない点があります。


それは前述のように苦戦しないこと。

そのためにどうしても戦いはあっさりしたものになり、物語の起伏が物足りなく感じられてしまう可能性があります。

また、主人公がメインで物語が進むと、彼、あるいは彼女がどれだけ強いかも全く伝わらない恐れもあります。


一つ書き方を間違えれば、圧倒的な力で生み出す爽快感を損ない、強さが分かりにくく、淡々とした作品になってしまう可能性があります。

実際にそうなってしまった作品も数多くWeb小説では見られます。

 


弱点を克服するには


では、これらの弱点を克服するにはどうしたら良いのでしょうか。

 物語の起伏が乏しくなってしまう点に関しては、主人公が誇る力以外に弱点を用意することをお勧めします。例えば、


  • 岩石を打ち砕く力を持つ主人公だけど、計算には弱い。

  • チーター並みの瞬発力のある主人公だけど、泳げない。


等々、最強、無双できる部分とは異なった弱点をもたらすことで、それをきっかけにした作品の展開を演出できます。

また、これらの弱点があることでキャラクターの親しみやすさを演出しやすい、という副次的な効果も期待できます。

 

加えて、主人公の強さを際立たせるには第三者の視点を加えることが肝心です。

作品中の一般的な価値観の登場人物が、主人公の評価を下すことで明確に強さが表現でき、なおかつ読者にも分かりやすくその強さが伝わります。

第三者でなくとも、計測機器などを使い、明確にそのすごさを数値化するというのも手です。

 

他にも様々な手法がありますが、いずれにせよ主人公の強さがどれだけ強調できるか、という点が重要になります。

自身の作品の主人公はどんな強さを持っているのか、それを強調するにはどういった要素を加えれば良いのか。

そちらを考えて作品作りをすると、爽快感がより際立つ可能性があります。

 


さらに魅力を引き出すには


無双系・俺Tueee系の作品はWeb小説で根強い人気があることは前述しましたが、さらに付け加えると、

Web小説で人気の要素とも相性が良く、そのシナジーが人気を生み出している場合があります。例えば

 

  • 悪役を懲らしめる「ざまぁ」的な要素

  • 女の子からモテモテになる「ハーレム」要素

  • 異世界に召喚・転生する「異世界」要素

 

他にも挙げればキリがないですが、それらは無双系・俺Tueee系と相性が良く、作品の魅力をさらに向上させることができます。

無双系・俺Tueee系の作品はもう数多く存在し、その中で確固たる人気を手にするには、独自性のある魅力を生み出さなければならないでしょう。

そういった作品作りを目指す方には、ぜひ流行りの要素を分析して取り入れることをお勧めします。

 

ぜひこちらを参考にして、独自性のある無双系・俺Tueee系の作品を書いていただければ幸いです。


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