第1回ネオページ書き出しコンテスト最終結果発表ネオページ編集部


第1回ネオページ書き出しコンテストでは、436作品のご応募をいただきました。    

ご応募いただいた皆様に心より御礼申し上げます。    

厳正なる審査の結果、受賞作が決定しましたのでここに発表いたします。


総評

 今回の「ネオページ書き出しコンテスト1」に多くの作品のご応募をありがとうございました。著者の皆様に厚く御礼申し上げます。

 募集ジャンルが現代ファンタジーということで、テーマとしてはローファンタジー作品が多くを占めましたが、ジャパニーズホラー作品をはじめ独創的な力作もいくつか見られました。また、ハイファンタジーものでも人気の「配信業」をテーマにした作品が今回のコンテストにおいて多く見られたことも印象的でした。

 今回は、応募と選考の条件が1万文字以上となるため、序盤に「この作品を継続して読んでみよう」という強い“フック”を設けている作品が必然的に多くなったと感じました。結果として、序盤のフックがどこにも繋がらず立ち消えてしまう作品ではなく、後々になってもきちんと機能する作品が受賞作に残ったと考えております。

 残念ながら大賞の該当作は今回ありませんが、応募された作品は、いずれも読み始めから読者の方を夢中にさせる良作揃いです。今後も書き出しコンは続いてまいりますので、良作の中から頭一つ抜きん出るような傑作の投稿を編集部では期待しております!


2025年9月30日

ネオページ編集部



該当なし


帰還した吞兵衛勇者
まぐな

帰還した吞兵衛勇者 帰還した吞兵衛勇者 現代ファンタジー | 現代ダンジョン まぐな 10.2万字 転移チート主人公最強 ブックマークブックマーク 読む

選評

 良質な現代ファンタジー作品です。「異世界が来る」「異世界の要素が持ち込まれる」タイプのローファンタジーです。

 著者は、主人公の周りで起こっている事件性を適切かつわかりやすく解説する(「ここは驚くところです」という示唆もわかりやすかったです)文章作成スキルに長けており、それによって読者が物語の特殊な世界観をスムーズに把握できるように構成されています。

 また、太一とともに現代日本にやってくるマリーとセリーヌ、そして女神のユニークなキャラクター性の魅力も過不足なく序盤に込められている点を高く評価いたしました。


Dチューバーな俺とオカン ~
俺のゲットしたレアスキルが【オカン乱入】だった件
大バズりしながらかーちゃんと一緒に迷宮の最
川獺右端

Dチューバーな俺とオカン ~俺のゲットしたレアスキルが【オカン乱入】だった件 大バズりしながらかーちゃんと一緒に迷宮の最 Dチューバーな俺とオカン ~俺のゲットしたレアスキルが【オカン乱入】だった件 大バズりしながらかーちゃんと一緒に迷宮の最 現代ファンタジー | 現代ダンジョン 川獺右端 72.7万字 モテモテ#ネオ書きコン1ダンジョン実況 ブックマークブックマーク 読む

選評

 まずタイトルが素晴らしい。これだけでどのようなお話か初見の読者様を「お、読んでみるかな」と惹きつける要素の一つになりますね。

 配信者が活躍するローファンタジーの世界が舞台です。主人公の危機に「カプセル怪獣」よろしく現れてモンスターをボコボコにやっつける「オカン」の立ち居振る舞いが最高です。

 また、ユニークな世界観かと思いきや、ダンジョンを探索する配信者はモンスターによって容赦なく屠られるというシリアスな要素が物語を破綻させることなくバランスよく組み込まれており、序盤から目を惹きつける構成になっています。随所に作家さんの物語を作成する手腕の高さを感じました。


色彩能力者の錬金術師
空松蓮司@3シリーズ書籍化

色彩能力者の錬金術師 色彩能力者の錬金術師 現代ファンタジー | 異能バトル 空松蓮司@3シリーズ書籍化 11.7万字 泣けるチート成長 ブックマークブックマーク 読む

選評

 一般的なローファンタジー作の応募が多い中、「絵画」と「錬金術」というフックで読み手の関心を惹く作品です。

 物語の完成度は高いのですが、序盤の主人公の目的が少し独りよがりに見えたところが気になりました(一人称ということもあり、前述した要素がより強調されたと感じています)。

 また、第5話にてヴィヴィという少女が登場しますが、この存在はもっと早めに物語に出してもよかったかもしれません。ヴィヴィという観測者を通して描写される主人公像が、物語の解像度を上げる役割を担うからです。



転生魔術師のゼロから学ぶ現代魔法
瀧岡くるじ

転生魔術師のゼロから学ぶ現代魔法 転生魔術師のゼロから学ぶ現代魔法 現代ファンタジー | 異能バトル 瀧岡くるじ 10.5万字 現代転生チート主人公最強 ブックマークブックマーク 読む

選評

 少しおとなしい出だしかなと思いきや、現代パートに移ってからの読み手の心情を揺さぶる展開の巧みさが光る作品です。

 「失敗が出来ない、人生を左右するような大事なテスト」での主人公の致命的なミスは、読み手であれば誰しも共感(同情)してしまうこと請け合いですよね。誰でも起こり得るミスという要素を巧みに使い物語に引き込む手腕が秀逸でした。

 また、劇中の設定のひとつ「魔法」の概念も、作家さんによる独特の捻りが利いていて、先を読ませるための推進力になっている点も評価させていただきました。





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