第2回ネオページ書き出しコンテスト最終結果発表ネオページ編集部

第2回ネオページ書き出しコンテストでは、387作品のご応募をいただきました。    

ご応募いただいた皆様に心より御礼申し上げます。    

厳正なる審査の結果、受賞作が決定しましたのでここに発表いたします。


総評

 

 まずは今回の「ネオページ書き出しコンテスト2」に、大変多くの作品をご応募いただき、誠にありがとうございました。著者の皆さまには、厚く御礼申し上げます。

 今回のコンセプトは「異世界ファンタジー」。いわゆる“異世界もの”として皆さまにとっても非常に馴染みのある世界観がテーマとなりましたので、編集部でもどのような作品が投稿されるか非常に楽しみなコンテストでもありました。読み進めていてもさまざまな切り口やアプローチで、読者の皆さまの支持を獲得しようという「意欲作の幅」が広かったように思います。

 また、1万字以上から応募できる「書き出しコン」というコンセプトですので、序盤にコミカルさやシリアスさ、ホラーの要素などを積載重量オーバー的に込める“出オチ感”の強い作品が集まるのではと予想していましたが、実際にはそのような作品は少なく、最新話までしっかりと話の骨子が作られているものがほとんどであることに驚きました。つまり、話が破綻してしまっている作品は少なく、スタンダードでありながらも焼き直し感のない異世界ファンタジー作品を多くお寄せいただいたと感じております。

 今回も第1回に続き、残念ながら大賞の受賞作はありませんでしたが、質とテンポが良い作品が増えてきていると考えています。やはり、Web投稿小説には時世やトレンドを反映させた「ライブ感」が重要になってきますので、次回の選考が非常に楽しみです。

 今後も書き出しコンテストは続いてまいりますので、著者の皆さま、引き続きよろしくお願いいたします!



2025年10月30日

ネオページ編集部



該当なし


魔法の数はステータス!? 転移した先は女性ばかりが魔法を使う世界!

三原みぱぱ

魔法の数はステータス!? 転移した先は女性ばかりが魔法を使う世界! 魔法の数はステータス!? 転移した先は女性ばかりが魔法を使う世界! 異世界ファンタジー | 冒険・バトル 三原みぱぱ 10.1万字 爽快西洋風転移 ブックマークブックマーク 読む

選評

 やはり三原みぱぱ氏は物語への引き込み方が上手い&巧みだと、本作を読んであらためて感じさせられました。

 まず、導入からの「あっ」と言わせる設定も優れているのですが、それを裏付ける文章力がとてつもなく高いです。

 「これは面白いだろう」「これは笑えるだろう」と優れたアイデアを著者が考えても、それを100%読者に伝えるのは非常に困難なものですが、三原氏は前述したことを実現するスキルが秀逸です。実際、骨子となっているのは、一般的な中世ヨーロッパをモチーフとした異世界小説の世界観ですが、その描写に弱点らしい弱点はありません。また、各話に読者を作品世界に取り込もうとする「引き」が設けられており、それが高く機能したことも評価させていただきました。

迷宮育ちの最強ゴブリンが綴る冒険譚

アラクネ

迷宮育ちの最強ゴブリンが綴る冒険譚 迷宮育ちの最強ゴブリンが綴る冒険譚 異世界ファンタジー | 冒険・バトル アラクネ 15.6万字 転生レベルアップ異世界 ブックマークブックマーク 読む

選評

 現世の理不尽な出来事で命を落とし、異世界にゴブリンへと転生した主人公の表現が適切かつ理想的なスピード感を持っています。

 序盤の牽引力としての演出の仕方が優れているので、その後の人間(冒険者)との対峙に読み手がスムーズに没入できるようになっています。

 今回の応募作において、はじめの「掴み」に関しては一、二を争うほど優れていたと考えます。

 ただし、現在の「異世界もの」小説の世界においては、“ゴブリンへの転生”というのはさほど珍しいものではありません。序盤においてその必然性に読者が「なるほど!」と膝を打つ仕掛けがあれば、大賞も狙えたのではないかと思います。


エルフデカ 
~定年目前のオッサン刑事が殉職したら、エルフ美少女に生まれ変わってた話~

シャーロット乙女子

エルフデカ ~定年目前のオッサン刑事が殉職したら、エルフ美少女に生まれ変わってた話~ エルフデカ ~定年目前のオッサン刑事が殉職したら、エルフ美少女に生まれ変わってた話~ 異世界ファンタジー | 内政・領地経営 シャーロット乙女子 28.5万字 感動西洋風転生 ブックマークブックマーク 読む

選評

 出オチ感満載のタイトルですが、飛び道具的なアイデア要素だけに頼らず、しっかりと腰を据えて読める異世界小説です。

 事件性のある要素や描写をくみ取って読者に伝える際に必要な能力が「取捨選択」なわけですが、この著者さんはその塩梅の取り方に絶妙なセンスを持っていると思います。

 また、文章力には拙いところがあるものの、軽快に読み進められるテンポの良さもこの作品の魅力のひとつです。

 文章力については、今後小説の所作を覚えていけば、まだまだ伸びしろがあると感じますし、何より著者さんが楽しんで書いている感覚がライブ感として伝わってきて、こちらまで楽しくなってくる点も評価させていただきました。






上部へ移動