第3回ネオページ書き出しコンテスト最終結果発表ネオページ編集部

第3回ネオページ書き出しコンテストでは、210作品のご応募をいただきました。    

ご応募いただいた皆様に心より御礼申し上げます。    

厳正なる審査の結果、受賞作が決定しましたのでここに発表いたします。


総評

 まずは今回の「ネオページ書き出しコンテスト3」に、大変多くの作品をご応募いただき、誠にありがとうございました。著者の皆さまには、厚く御礼申し上げます。

 今回のジャンルが「異世界恋愛」ということもあり、カテゴリーの人気もあることから「悪役令嬢もの」の割合が多い傾向にあったと思います。破滅フラグや因縁の提示によって序盤から読者を引き込み、その先に芽生える恋愛感情の描き方に工夫を凝らした作品が多く、読みごたえのある作品が多かったと感じます。

 そして、今回特に目立っていたのは、いわゆるロマファン系の溺愛要素や、読者の感情を揺さぶる「ざまぁ」展開を取り入れた作品が非常に多かった点です。恋愛要素を強く打ち出せるジャンルだからこそ、この“読者の感情を動かしやすい武器”を上手に作品に落とし込み、読み手をしっかり掴んでいる応募作が多かったことは、非常に印象的でした。

 また、根強い人気を誇る人外との恋や政略結婚はもちろん、最近Web投稿でも愛読される中華後宮ものの応募も一定数見受けられました。それぞれが「異世界 × 恋愛」の枠組みを活かそうとする多彩なアプローチを試みていた点が非常に印象的です。

 全体的に、序盤での“恋愛の種”の提示が巧みな作品が多く見られ、「この二人がどのように距離を縮めていくのか」という期待を自然に抱かせる導入の上手さが光っていました。その一方で、異世界設定と恋愛要素の融合に若干苦戦している作品もあり、政治背景や魔術体系といった設定が恋愛の推進力として十分に噛み合わないケースも散見されました。

 しかし、全210作の応募の中で、多様な世界観と恋愛描写について真正面から向き合い、取り組んだ作品が多かったことについては、今回の選考を通して大きな刺激となりました。

 「恋愛」を物語の核として構築し、異世界設定とのシナジーを生み出した作品が多かった点は、大変嬉しく受け止めております。

 次回以降のコンテストでも、皆さまの魅力的な物語に出会えることを、編集部一同楽しみにしております。


2025年11月30日

ネオページ編集部


皇帝は虐げられた身代わり妃の瞳に溺れる

えくれあ

皇帝は虐げられた身代わり妃の瞳に溺れる 皇帝は虐げられた身代わり妃の瞳に溺れる 異世界恋愛 | 和風・中華 えくれあ 39.5万字 泣けるシリアスほのぼの ブックマークブックマーク 読む

講評

 「身代わり妃×中華後宮」という王道の枠組みの中で、奇をてらった仕掛けに頼らず各要素の「純度」を高めることで読ませる力を獲得している好例の中華後宮恋愛作品です。

 長年受けてきた仕打ちにより傷だらけになって、もはや痛みすら自覚できなくなった蔡重華と、その姿に強い違和感と憤りを覚える若き皇帝・晧月との対比が、序盤から読者の感情を大きく揺さぶります。後宮の位階や太医、宦官、侍女とのやり取り、宮中のしつらえなどを通して、中華風後宮の空気感が過不足なく立ち上がっている点も秀逸で、読者が自然と世界観に没入できる構成になっています。

 また、身代わりであるはずの娘・重華を名で呼び、正しく「妃」として迎え入れる流れが美しく、ロマファン的な溺愛要素と、丞相をはじめとしたライバルへのざまぁ的カタルシスの予感が序盤から高い完成度で両立している点を高く評価いたしました。


緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長

デコスケ

緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長 緑の手を持つ花屋の私と、茶色の手を持つ騎士団長 異世界恋愛 | ロマファン デコスケ 10.3万字 溺愛スローライフハッピーエンド ブックマークブックマーク 読む


講評

 序盤の花屋での日常描写が心地よく、生活感が伝わる“スローライフ的な雰囲気”をまといながらも、物語のテンポ自体は緩むことなく、読者をしっかりと引き込む構成になっています。花屋としての仕事や常連客との会話がアンリエーネの人物像を自然に確立させ、そこへ騎士団長ジルが登場することで恋愛の気配が的確に生まれる点が魅力的です。「緑の手」「茶色の手」というモチーフも、二人の関係性を象徴し作品の“引き”としてよく機能しています。

 一方で、「癒しの手」というサプライズを最大限活かすには、序盤にわずかでも特異性をのぞかせておくと、さらに読者がつきやすくなったかもしれません。しかし、日常と恋愛の導入をバランスよくまとめ上げており、安心して読み進められる良作と思います。


幽霊と結婚したけど、私は幸せです!

あきならぼっち

幽霊と結婚したけど、私は幸せです! 幽霊と結婚したけど、私は幸せです! 異世界恋愛 | ロマファン あきならぼっち 10.3万字 コメディラブコメ異世界恋愛 ブックマークブックマーク 読む


講評

 幽霊が見えるようになった令嬢と、幽霊公爵との“押し掛け結婚”を軸に、騒がしくも愛情深い家族や、有能だけどどこかズレたメイド、怪しげな霊媒師まで巻き込んでいくコメディ色の強い作品です。

 冒頭は家族との朝食や庭でのお茶会など、にぎやかな日常描写が続くことで、生活環境を説明しつつも、幽霊との邂逅、結婚から霊媒師との対決へと、物語自体の進行はかなりテンポがよく、読み始めから「この先どうなるの?」とページをめくらせる力があります。

 エイミーのツッコミ気質とギルバートの掛け合いも心地よく、決闘の場面も、コミカルさと緊張感のバランスが取れているため、ラブコメとしても良質なファンタジーとしても先行きが楽しみな作品だと思いました。





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