エンドロールまで走って——ゲーム制作同好会——
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あらすじ
詳細
 東京都内の文化センターと学内の部室を往復しながら、八人編成の“ゲーム制作同好会”が、操作と物語の噛み合わせを磨き、一次審査で刺さる「書き出し一万字」から最終に届く「十万字」までを走り切る、半年間(7月〜12月)の連作コメディです。主要メンバーは、反省をすぐメモ化する脚本の陽、何でも「それは仕様です」で押し切りがちなプログラマ結乃、角の丸いUIで場を和ませる祥、締切に強い部長・貴子、音で空気を整える智貴、輪の外から刺すQAの伶奈、舵取り役のメンター・サンティアゴ、そして広報のダニカ。彼らは“誤訳UI”の大事故も“炎上未遂”も、ユーモアと設計でひっくり返していきます。やがて「謝って、直して、魅せる(速く・正しく・ユーモア一匙)」の流儀と、閉じる
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作品アチーブメント
創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-10-14 09:30ネオ・デビューネオ・デビュー2025-09-09 07:33作者のひとりごと作者のひとりごと
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虹と論理のフェランディア行
虹と論理のフェランディア行 2025年7月24日18時、東京・高輪区立図書館の地下書庫。論理重視の大学院生・晃が開いた七世紀写本から虹色の渦が噴出し、彼と仲間の彩夏、純也、佳那、優太、明日美、さらに英国の翻訳家エマーソンと編集者ジョーダンの計八名は、砂漠の王国フェランディア城門前へ転移した。帰る術も資源もない彼らは、生き延びる手段と帰還条件を同時に探ると決め、王都で得た手がかり「五つの煌めき」を追う旅に出発する。結晶は各都市の要人が独占を狙い、内乱寸前の火種となっていた。晃は論理で交渉を組み立てるが決断が遅く、彩夏は危険な場でも率直に意見を述べ信頼を築く。自由人の純也は公会議で声を震わせながらも真実を歌い、革新好きの佳那は未知の魔道具を試行。数字を信じる優太は交易記録から最短経路を算出し、整理上手の明日美は拠点を守る。抽象思考に長けたエマーソンは神話を読み解き、感謝を忘れないジョーダンが士気を支えた。 旅程は水上都市ルルイエの幻灯祭、炎都ガルドの停戦交渉、氷壁の湖に映る星読み、南海の渦潮と続き、各地で八人は己の弱点と向き合う。晃は「遅い」と非難されながらも、最終的に敵対勢力の利害を整理し説得材料を提示する力を磨く。彩夏は語学の壁を越えて民衆の不安を聞き取り、真摯な言葉で橋を架ける。純也は本番に弱い自分を認め、震える声であっても心を込めれば届くと知る。佳那は失敗を恐れず新技術を試し、破壊ではなく創造に活かす道を示す。優太は数字の裏に潜む人の感情を学び、明日美は物資整理を通じて仲間の心の乱れにも気付く。エマーソンは神話と現実を重ねて抽象概念を語り、ジョーダンは毎晩の食卓で感謝の言葉を贈り続け、絆を強めた。 五つの結晶が揃った瞬間、王都は権力争いで炎に包まれる。決断を重ねた晃は、彩夏が告げた「残りたい」という願いを受け止め、門をくぐらず踏みとどまる。東京の夜景とフェランディアの星空が重なった刹那、二世界を繋ぐ恒常門の可能性が生まれた。勝者も敗者もいない未来を築くため、八人は新たな一歩を踏み出す。理屈と勇気、データと歌、そして感謝が織り成す──それは読む者の心にも虹の橋を架ける。 読後、あなたもきっと誰かに「ありがとう」と伝えたくなる。
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