追放令嬢は辺境の薬師として復讐を紡ぐ
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あらすじ
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「お前の薬は毒だ」——婚約破棄と共に断罪され、王都を追われた公爵令嬢アメリア。頼れるのは、母が遺した崩れかけの薬草園だけ。雨を集め、土を起こし、薄荷の芽を守ることからの再起。彼女の武器は、奇跡ではなく“記録”と“公開”。広場での公開実験、壁に貼る回復曲線、増えていく署名。「匂い」で人を酔わせる“聖女の涙”と、粗悪な蒸留で作られた“聖水”の正体が、少しずつ暴かれてゆく。 温室は放火で灰に——それでも灰から活性炭を作って解毒へ転じる執念。旅芸人は情報の翼となり、寡黙な鉱夫ハルトは彼女の土台となる。板挟みの王太子ダリオも、やがて彼女の“論理”に膝を折る。王城での公開審理では、偽封印、護符の構造、利権の矢印を帆布に描き出し、個人を晒し者にするのではなく、仕組みを作り替える提案で会場をひっくり返す。 彼女が選ぶ“ざまあ”は、転落ショーじゃない。祈祷師は衛生補助員に、商会は救済基金へ、王都には“謝罪台”が立ち、訂正に資源が回る——暮らしが強くなる方向へ世界を少しずつ押し直すこと。恋だって、所有ではなく対等に。辺境で根を張る薬師と、隣に立つ男。風の通る温室で交わす合図は、指輪よりも共同の鍵。読後、胸に一本の風が通る“静かで痛快な”異世界恋愛×成り上がり×制度改革ファンタジー、開幕!閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-09-15 11:37ネオ・デビューネオ・デビュー2025-09-14 19:24作者のひとりごと作者のひとりごと
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辺境の将軍は失脚令嬢を一途に愛す ― 追放から始まる逆転婚
辺境の将軍は失脚令嬢を一途に愛す ― 追放から始まる逆転婚王太子の婚約者として将来を約束されていた公爵令嬢エリシア。 けれど婚約式の夜会、すべては無惨に崩れ去った。 「エリシア、お前の罪は明白だ。毒を盛ろうとしただろう?」 愛するはずの婚約者が公衆の面前で突きつけたのは、身に覚えのない濡れ衣。 さらに彼の隣でほほ笑む義妹こそ、陰で彼女を陥れた張本人だった。 信じていた父も王の命に逆らえず、彼女に言い渡されたのは“北境への流刑”。 すべてを失ったその瞬間から、エリシアの人生は暗闇へと沈むはずだった――。 だが彼女を護送する部隊を率いていたのは、“氷刃の将軍”と恐れられるロウラン。 冷徹無比と噂される若き将軍は、ただ一人、彼女の中の「まだ折れていない意志」を見抜く。 辺境の地で、エリシアは知識と才覚を武器に砦を支え、将兵から少しずつ信頼を得ていく。 やがて彼女の存在は、冷たいと呼ばれた将軍の心までも溶かし始めるのだった。 しかし王都からは次々と不穏な密書が届き、「処刑せよ」と迫る王太子派の影。 裏切りの真相は権力争いにあり、彼女は巨大な陰謀の中心にいたのだ。 「妻殿の命は、俺が守る」 「……今度こそ、私は自分の意志で未来を選びたい」 形だけの“軍婚”から始まった二人の絆は、試練を越えるたびに強く結ばれていく。 そして訪れる、王都での断罪の刻。 嘲笑っていた者たちの前で暴かれる真実、膝をつき許しを請う元婚約者。 かつて薔薇を散らされた令嬢は、いまや辺境を救った“北の白薔薇”として堂々と立つ。 流刑の娘から将軍の妻へ。 絶望の淵から掴み取る愛と誇りの物語が、ここに始まる。
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