あらすじ
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「ここから出て行ってくれ。パスワードも変えた。俺の彼女、森川梓はお前の物を見るのが嫌なんだ。」 昨夜あれほど彼女の身体に夢中だった塩月直哉は、翌朝そんな軽い一言を口にした。 「彼女はあなたの恋人でしょ。じゃあ、私は?」 「俺たちはただの友達だよ。」 浅野乃子は、十二年の青春と寄り添った時間を、この一言で終わらせられた。 その夜、彼女はすべての写真を燃やし、吹雪の青森の故郷へと姿を消した―― 隣の古びた屋敷に、日本中の画廊が巨額の賞金をかけて探す天才画家・星野潤一が住んでいることも知らずに。 やがて、塩月直哉は雨の中に跪き、惨めに泣き叫んだ。 「乃子、一目でいい、君を見せてくれ……」 星野潤一は優しく彼女を抱き寄せ、静かに言った。 「申し訳ないですね、塩月さん。彼女は今、私のミューズです。」閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2025-11-10 18:01ネオ・デビューネオ・デビュー2025-11-10 18:01作者のひとりごと作者のひとりごと
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