静かな復讐 完璧な抹殺
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あらすじ
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 佐々川瑞穂(30歳)。  ジュエリーデザイナーの瑞穂は5年目の結婚記念日を祝うため、ペアリングと赤ワイン、ケーキを準備して待っていた。広告代理店に勤める拓也(30歳)は、約束の時間を過ぎても帰る気配がない。ようやく帰宅した彼は義妹の麻里奈(25歳)を連れていた。『これにサインしてくれ、このマンションも売却するつもりだ』離婚届をテーブルの上に広げた。  悪いことは続き、大手ジュエリー会社H&Gのコンペティションに出品した作品が盗作だと指摘され、証明出来なかった瑞穂は傷心のまま退社。    夫の佐々川拓也、(30歳)とは、5年前、ジュエリーデザインのコンテストで出会った。拓也は広告代理店のプランナーで、瑞穂の才能を誰よりも早く見抜き、ずっと応援してくれた。  結婚したのは瑞穂が25歳のとき。結婚指輪はもちろん瑞穂が自分でデザインした。プラチナに小さなアクアマリンを一粒だけ埋め込み、内側に二人のイニシャルと結婚記念日を刻んだ特別なものだった。  結婚5年目の離婚。    表向きは順風満帆に見える夫婦生活だったが、実際は少しずつすれ違いが積み重なっていた。瑞穂は新規ブランドの立ち上げに追われ、深夜までアトリエにこもることが増えた。新作コレクションの締め切り、展示会の準備、海外バイヤーとの打ち合わせ……。一方の拓也は、大きなプロジェクトを任され残業続きだったが、それ以上に心が疲れていた。  ところがある日、拓也の会社の同僚は思いもよらないことを言った。「拓也さん、様子がおかしいんですよ......」拓也には不倫相手がいたのだ。瑞穂の心に、怒りが爆発した。すれ違いの原因は自分の仕事だけじゃなかった。拓也は、瑞穂の不在を言い訳に、他の女性に逃げていた。そして、その相手の女は――――意外な人物だった。  そんな時に出会った謎の男性、鈴村悠太(35歳)。彼は鈴村コーポレーションCEOだった。瑞穂は彼の支援を受け、独立系のジュエリーブランド「Mizuho Sasagawa」を立ち上げた。繊細で透明感のあるデザインがSNSで拡散され、瞬く間に注目を集めた。瑞穂の復讐が始まる。 閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2025-12-19 15:57創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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つけとレビュー
現代恋愛を主に執筆。ややサスペンス観葉植物と赤べこをこよなく愛する物書きです。閉じる
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