童ノ宮奇談「きっといつかは夢の国」篇
連載中最近更新:2.珍妙との遭遇2026年01月27日 02:11
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あらすじ
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その怪異は帰りたい場所への帰り方を忘れていた……。 そして、今開く阿鼻叫喚の地獄絵図。 ※あらすじ 舞台は夢ノ宮のアーケード街――。 文房具を買いに来た塚森キミカは、そこで“二足歩行するゴールデンレトリーバーの怪異”と遭遇する。 誰にも気づかれず、誰にも届かず、ただ自分の「おうち」を探して彷徨うその姿は、あまりにも哀れで、あまりにも孤独だった。 キミカは思わず声をかけようとするが、それを阻んだのは従兄弟の塚森コウ。 彼は対怪異捜査組織・朱雀機関のアルバイトとして、“シロテブクロ”と呼ばれるその怪異の調査を任されており、ここ数日間、その動向を監視していたのだった。 コウはキミカの浅はかな行動を激しく叱責し、 「お前みたいな子供になにができる。見た目で怪異を判断するな」 と吐き捨てるように言い残し、雑踏へと消えていく。 しかしキミカの胸には、シロテブクロの寂しげな背中が焼き付いて離れない。 そして翌日。 学校でユカリと話している最中も、キミカの心はあの怪異のことでいっぱいだった。 そんな彼女の前に、突然“稚児天狗”が姿を現す。 ――連れてきておやり。 その声に反応したキミカは即座に席を立ち、 ユカリに謝りながら教室を飛び出す。 うちにも、あの子のためにできることがあるんや――。 そう信じて、胸を高鳴らせながら。 この後に待つ、地獄のような結末を夢にも思わないまま。 ※童ノ宮には、語り継がれる怪異がいくつもある。『童ノ宮奇談・読切篇』は、その一つひとつを語り部屋から切り出した独立した怪異譚の記録です。どの篇から読んでも構いません。 ※すべての怪異を通して辿りたい方は、『童ノ宮奇談(総合版)』へどうぞ。閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2026-01-27 02:08創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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つけとレビュー
作家兼シナリオライター。 ゲームアプリのシナリオとか、ゆっくり動画の台本とか節操なく書かせていただいてます 富士見ファンタジア文庫「ヴァロフェス」シリーズで商業デビュー。 他の作品は「迷界のアマリリス」(HJ文庫)「流行ノ禍~ハヤリノワザワイ~」上下巻(キンドル版)「アンソロジー クトゥルーはAIの夢を見るか?」(青心社)など。 モットーはノンビリマイペース。閉じる
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