あらすじ
詳細
姉の顔には、誰もが息を呑むほど大きな傷跡があった。 そのせいで、姉は十年以上も自分の容姿に苦しんできた。 たとえ命を救った大切な人の前でも、決して顔を見せることはなく、いつもベールで隠していた。 そんなある日。 あの人から、直接感謝を伝えるための招待状が届いた。 姉は動揺し、私に頼んだ。 「もし氷川瞬に、この姿を見られたら……私はもう死んだ方がまし」 前世の篠原葉は、姉が苦しむ姿を見ていられなかった。 だから姉の代わりに、命の恩人として名乗り出た。 けれど運命は皮肉だった。 その結果、葉は氷川家へ嫁ぐことになった。 姉は心の奥に抱えた苦しみを消せず、少しずつ心も身体も壊していった。 やがて病に倒れ、最後には自ら命を絶とうとするまで追い詰められる。 そして最期の瞬間、姉はようやく真実を口にした。 その日から、氷川瞬は葉を憎むようになった。 何の罪もない彼女の美しい顔を見るたび、冷たい声で責め続けた。 「本当に、俺が容姿だけに惹かれる浅い人間だと思っているのか?」 ――そして、人生をやり直した。 姉が自分に「代わりに会ってほしい」と頼んできた日。 篠原葉は、握りしめたハンカチをゆっくりとほどき、静かに言った。 「……行かない」 「彼は、姉さんのことを嫌いになったりしない」 姉はずっと思っていた。 妹が自分のものを奪った。 自分が愛した人まで奪い、人生を壊したのだと。 でも、二人は知らなかった。 本当に壊されたのは――私の人生だったことを。 私は幼い頃から、ずっと好きな人がいた。 互いに想い合い、あと少しで結ばれるはずだった。 それなのに、氷川瞬に会いに行ったことで、すべてが変わった。 彼に選ばれ、妻になった瞬間。 私と本当に愛していた人との未来は、完全に失われた。 だから今度こそ、もう間違えない。 この人生では―― 私は、私だけの本当の愛を絶対に逃さない。閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2026-07-17 14:13ネオ・デビューネオ・デビュー2026-07-17 14:12作者のひとりごと作者のひとりごと
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