妹に陥れられ婚約を壊された私――逃げた夫は、長年探し続けた命の恩人が私だったと知る
連載中最近更新:第10話 神楽邸2026年08月11日 19:21
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あらすじ
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二年前。 綾小路澄香は、激しい雨の中で一人の傷だらけの男を救った。 彼女は行灯の明かりを手に、七日間ずっと彼のそばにいた。 自ら傷の手当てをし、退院の日には自分の御守りを彼の手に握らせた。 彼は言った。 「必ず戻ってくる」 「その時は、君を妻にする」 澄香が待っていたものは―― プロポーズではなかった。 一枚の婚約破棄の書類だった。 妹・美咲は、祖父から受け継いだ骨董品を壊した。 そして涙ながらに澄香へ頼んだ。 「お姉ちゃん、私の代わりになって」 母親は澄香の前に跪き、言った。 「あなたは姉でしょう?」 「妹に譲るのは当然よ」 澄香は、すべてを受け入れた。 婚約破棄の噂は、瞬く間に京都の社交界へ広がった。 誰もが言った。 「彼女は品行方正ではない」 「名家の宝を壊した女だ」 澄香は家を追い出された。 そして青森の古いアパートで、一人、壊れた照明を修理しながら暮らした。 二年後。 彼女は修復師として、再び京都へ戻ってきた。 元婚約者は、彼女の店の前で跪いていた。 「澄香……」 「すべて誤解だったんだ」 そう彼女の名前を呼び、許しを求めた。 けれど―― 今、彼女の隣に立っているのは別の男だった。 彼女へ向けられるすべての悪意を遮り、 何も言わず彼女を守る人。 それは、かつて澄香がただの“契約相手”だと思っていた―― 契約結婚の夫だった。閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2026-08-11 19:21ネオ・デビューネオ・デビュー2026-08-11 19:20作者のひとりごと作者のひとりごと
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身代わり花嫁の貯金計画――旅費を貯めて逃げるつもりだった私を、氷の夫は逃がしてくれなかった長澤里枝は、長澤家がようやく見つけ出した“本当の娘”だった。 けれど彼女に与えられた運命は―― 両親が溺愛する養女の代わりに、東京で最も名高い一族へ嫁ぐことだった。 里枝は思っていた。 自分はただ、妹の身代わりなのだと。 さらに、こんな噂まで耳にした。 「嫁ぎ先の家は、もうすぐ破産するらしい」 だから両親は、大切に育てた養女をそんな場所へ嫁がせたくなかったのだ。 ……危なかった。 自分が愛されているのだと、勘違いするところだった。 結婚初夜。 夫は彼女を客室へ案内し、ただ一言だけ残した。 「これからは、それぞれ自由に暮らそう」 そう言って、振り返ることなく二階へ上がっていった。 翌日。 里枝は衣装部屋で、一つの高級ブランドバッグを見つけた。 これを売れば、もしもの時のためのお金になる。 そう思い、喜んで中古買取店へ持ち込んだ。 しかし―― 店員の鑑定結果は残酷だった。 「こちらは……偽物です」 さらに悪いことに。 その場には、偶然にも夫の従妹がいた。 彼女はわざと声を張り上げ、里枝の名前を呼んだ。 店内にいた全員が知ることになる。 ――伊東家の若奥様が、偽物のブランドバッグを売ろうとしていたことを。 その夜。 姑から電話がかかってきた。 「一族の恥をさらして、一体何を考えているの!」 激しい言葉で責められた。 そして夫が帰宅した。 彼は何も言わず、ただ静かに里枝を見つめた。 そして、彼女の身体を震わせる一言を口にする。 「……あのバッグ」 「母さんが君に渡したものなのか?」 里枝は思った。 きっと彼も自分を軽蔑する。 偽物を持つような妻はいらないと、追い出される。 そう思っていた。 けれど―― 彼は違った。 ただ静かに言った。 「これから母が君に何か渡しても、受け取らなくていい」 「欲しいものがあるなら、俺に言って」 その瞬間。 里枝はようやく気づいた。 彼は、最初からすべて分かっていた。 それでも―― 一度も彼女を責めることはなかった。
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