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第一話 幕間 お昼ご飯は超技術

 ゲームからログアウトした長谷川達。

 お昼ご飯にしようと、専用の部屋へと向かう。

 スマートグラスを通して、МR、複合現実によって色々と見えている。

 質素な部屋が遊園地のレストラン、隣には居ないはずの恋人、対面には妹夫婦。

 そして待つ事数分で食事が来た、これは事前に時間予約していたからだ。

 各々事前に頼んでいたメニューを、専用のエレベーターから受け取る。


「……凄くね?」

「うん、これどうなってるのさ?」

「МR、複合現実って奴だな」

「うむむ、長谷川君がちゃんと縁に見える」

「いやはや凄いよな、隣には居ないはずなのに隣に居るよ」

「てか食べ物がこう……実写? だな」

「あ、食べかけってどうなるんだろ」


 荒野原はハンバーグを、一口サイズに切って食べた。

 ちゃんと切り口も、描写されているリアルハンバーグ。

 それに驚きの声を上げる各々、どう表現しているかは問題ではない。

 手品の種明かしが無いから、楽しめるのと一緒だ。


「あ、ちゃんと減っている」

「おお~凄い技術だね~」

「それで兄貴、午後からどうするのさ」

「遊園地の定番、ジェットコースターに乗りたい、ってもハードじゃないやつな」

「兄貴昔マジ泣きしたもんな、この話すると大体が指差して笑うし」

「ほう、人が本気で怖がっているのを楽しむゴミ……いや、リサイクル不可能なゴミが居ると」

「はいはい姉貴も落ち着いて、中学の話だし、今の兄貴の友達に笑う人は居ないから」

「そうか」

「……姉貴って殺意高いよね」

「信じれる人達だけにみてせるね~」

「ま、とりあえず午後はジェットコースターに行ってみよう」

「よっしゃ、んじゃ、パンフレット見ながら考えよう~」

「ああ」


 長谷川達はお昼ご飯を堪能したのだった。

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