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メインステージ-ファイナル②-

『ークエスチョン:3』

 司会がそう言うと、ウィンドウに全体的にイエローっぽい容器が表示される。…っ!

『こちらは、古代より多くの人を虜にして来た-調味料-です。

 ーでは、これらを強く愛用している人達の名称を-古代言語-でお答えください』

 ー…っ、『ダメ』か。

 直後、ネリエル選手がボタンをプッシュしていた。…まあ、単純に俺が『知らなかった』んだが。

『おおっ!?次にアンサー権利を得たのは、ネリエル選手だっ!

 それでは、アンサーオープンッ!』

 すると、司会はマジで驚いたリアクションをして彼女のアンサーをオープンする。

『…ほう。-マヨラー-ですか。

 果たして?』

「ー……」

 勿論、彼女は自信満々な様子で発表を待っていた。…そして、数秒後に正解のSEが鳴る。

『お見事、正解ですっ!

 …さあ、それでは-ターゲットの指定-をお願いしますっ!』

『…-プレシャスノヴァ-を選択します』

『ーきゃあああ~っ!逆転よ~っ!』

 司会のセリフに、彼女は冷静に返した。直後、クイーンチームの応援団は歓喜する。

『な、なんと、此処でクイーンチームがトップに踊り出たっ!…たったの3クエスチョンで、とんでもないドラマが巻き起こりましたっ!

 …一体どうなってしまうのでしょうかっ!?』

『うわぁああ~っ!?』

『行けるぞぉおおお~っ!』

 司会のセリフにウチの応援団は慌てふためき、ベテランチーム、ハンターチーム、学生チームの応援団は希望を抱いた。…ああ、『ヤバイ』なぁ~。


『…さあ、次に行きましょうっ!

 ークエスチョン:4』

 すると、今度はクリアなガラス容器に入ったホワイトの液体がウィンドウに表示される。

『古代から多く人が愛飲して来たこの-ミルク-ですが、アレルギー等の体質によって飲めない人達もいました。

 ーでは、そんな人達でも飲める-ミルク-はゴートミルクと-何-でしょうかっ!?』

『ー…っ!』

 次の瞬間、俺は瞬時にアンサーを記入しボタンをプッシュする。…ふぅ、『得意』なやつが来て良かった。

『おおっ!2クエスチョン振りに、オリバー選手がアンサー権利をゲットしましたっ!

 ーそれでは、オープンッ!』

 ホッとしていると、俺のアンサーはオープンされる。

『…どうやら、オリバー選手は-キャメル(ラクダ)とアンサーしたようです。

 さあ、果たして?』

 司会は不安を煽るように言うが、当然俺は平然としていた。…勿論、直ぐに正解のSEがステージに鳴り響いた。

『お見事、正解ですっ!やはり、強いっ!

 …それでは、-指定-をお願いしますっ!』

「ー『ヒストリーメイデンズ』を選択します」

『ーきゃああ~っ!?』

『っしゃああ~っ!並んだっ!』

 まあ、選択肢は1つしかないので俺はクイーンチームからポイントゲットした。…当然、彼女達の応援団は悲鳴を上げウチの応援団は久しぶりに沸き上がる。


『此処で、クイーンチームとノヴァチームが並んだっ!

 ーちなみに現在、ラクダのミルクのが飲めるのは-美食の銀河-と-熱砂の銀河-のごく1部となっています』

 司会はヒートなコメントをした後、簡単なインフォメーションを口にする。…まあ、キャメル自体希少なアニマルだからなぁ。

『さあ、どんどん参りましょうっ!

 ークエスチョン:5

 古代では、多くの食材がありまたそれらを生かした様々な料理が存在していました。…その中の1つに、とても-ワイルド-なスタイルの料理があるのですが、その名称を-古代の言語-でお答えくださいっ!』

 ー…っ!

 直後、アンサータイムとなるが誰も動かなかった。…つまり、それだけ『レベル』がー。

『ーおおっ!?遂に、ジェイド選手がアンサーボタンをプッシュした。

 それでは、アンサーオープンッ!』

 そう思っていたが、此処でベテランが動き出した。…おそらくー。

『ー…なるほど。-ゲテモノ-ですか。

 さあ、果たして?』

 そして、緊迫した時間が流れた後正解のSEが流れた。…やはり、侮れない。

『お見事っ!流石はベテランですっ!

 ーさあ、それでは-ターゲット-を選択してくださいっ!』

『ー……-ヒストリーメイデンズ-を選択する』

『ー嫌ぁあああ~っ!』

『おお~…』

 そして、ジェイド選手はクイーンチームからポイントゲットした。…当然、彼女達の応援団はまたしても悲鳴を上げベテランチームの応援団は歓声と拍手を送る。


『さあ、このままベテランチームがトップに出るのかっ!?それとも、別のチームが駆け上がるのかっ!?

 ーそれでは、クエスチョン:6に行きますっ!

 』

 司会がそう言うと、ウィンドウに全体的にレッドな『料理』が表示される。…ん~っ!?

 けれど、またしても俺は頭を悩ませた。

『こちらは、古代の1部地域で親しまれてきた-キムチ-と呼ばれるフードです。

 ーでは、その地域の-テーブルウェア-をお答えくださいっ!』

『ー…っ!』

 すると、誰よりも早くボタンをプッシュした選手が居た。…それはー。

『ーな、な、なんとっ!此処で、スチューデントチームのリーヤ選手が最速でプッシュッ!

 …それでは、アンサーオープンッ!』

 そして、ステージが唖然とするなかオープンタイムとなる。…っ!

『…こ、これは、-チョップスティック(お箸)-でしょうか?…なんと、リーヤ選手-イラスト-でアンサーしました。

 勿論、ルール上問題ありませんのでこのままアンサーチェックに入りますっ!』

 ー…そう。彼は、イラストでアンサーを出したのだ。…それだけでも驚きだが、多分彼はクエスチョンの内容を予測していたのだろう。


『ーお見事っ!正解ですっ!

 …さあ、それでは-ターゲット-の選択をしてくださいっ!』

 そんな事を考えている内に、正解を告げるSEが鳴り響いた。…そして、司会の言葉に従いリーヤ選手はー。

『ー…-カノープスノヴァ-を、選択しますっ!』

『ーうわ~っ!?』

『っしゃああ~っ!』

 その選択に、ウチの応援団は悲鳴を上げ学生チームの応援団は盛り上がる。…参ったな~。

『ああ~っ!やはり、ノヴァチームが狙われてしまったっ!しかも、-相当離れていたため-最大の50ポイントが流れてしまいましたっ!

 これで、ノヴァチームは一気に3ランクダウンしトップはクイーンチームとなり、セカンドはベテランチームとなりましたっ!

 ーそして、残り4クエスチョンですっ!』

『ー……』

 司会のセリフの直後、背中に沢山の視線を感じた。…多分、メンバーは少しだけ不安なんだと思う。

『ーっ!』

 だから俺は、右手で『ピースサイン』を作り肩の位置まで上げる。…それは、『心配するな』と言うバンドサインだからだ。

 当然、メンバーはハッとした。

『それでは、クエスチョン:7ですっ!

 ー…-古代の時代-、1つの惑星の中には沢山のシーアニマルがおりそれらは様々な料理また様々な加工食品に生まれ変わっていきました。

 では、それらを長期保存する為の容器を-古代の言語-でお答えくださいっ!』


『ー…っ!』

 直後、俺は素早くアンサーを記入しアンサーボタンをプッシュする。それを見た他の選手は、驚愕する。…ふう、『予想』していて正解だった。

『ーおおっ!此処で、オリバー選手3回目のアンサー権利を得たっ!

 それでは、アンサーオープンッ!』

 そして、俺のアンサーがオープンされた。

『ー…っ、ほほう、-カンヅメ-ですか。

 さあ、果たして?』

 司会は俺のアンサーに対して…やや驚きつつ進行を続けた。…ふう。

『ーお見事っ!…いやはや、やはり凄い知識力だっ!』

 それを見た俺は、胸を撫で下ろす。…勿論、見事にクリアとなった。

『…さあ、それでは-ターゲット-を選択して下さいっ!』

「…『クエスト』を選択します」

『ー…っ!』

『……?』

 司会の言葉に、俺は選択する。…当然、ベテランチームの応援団もウチの応援団も困惑した。

 ーまあ、両方トップを走るクイーンチームから奪うと考えていただろうから当然の反応だ。

『ー……』

 一方、学生チーム以外のチームリーダー達は驚愕した視線を向けてくる。…流石に、彼らは俺の『戦略』を理解したようだ。


 ーこうする事で、ハンターチームは50ポイントを狙えずまた他のチームから自分のポイントを狙われにくくなる。…そして、クイーンチームは解答してもポイントを奪えないどころか、他チームから『集中放火』を受けやすくなる。


『ー…っ!オ、オリバー選手は一体何を考えているのでしょうかっ!?

 …1つ確かなのは、残り3クエスチョンで-全て-が決まると言う事ですっ!』

 そして、同様に驚いていた司会はそんなコメントをした。

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