目次
ブックマーク
応援する
2
コメント
シェア
通報

第66話 栓抜き

真冬だからと着込んでみれば

太陽の陽射しで焦がされそう


冷たい海風が心地良すぎると

調子にのって越えてしまうよ


その線の向こう側へと


いつか見た夢の話を途切れ途切れ思い出した

まさゆめにならなかったのが

せめてもの さいわいとして

いまでもヒントがたくさんあるよ

いまだにヒントにしているんだよ


ずれてしまった交友関係

ひくにひけない交遊体系

異性化する脳まさに宇宙のチリあくた


もうしばらくしたら

手が届きそうな気がして

やめるタイミングをなくしてしまうだけ


だからどうぞ

雨の彼方に澄み渡る青空があるように

きみの心を蝕む闇も紺碧の波の裏返し


ぼくが露を海だと勘違いすれば

きみは粒を光ととらえてる

同じカフェのメニューをひろげたまま

答なら決めてあるのに

まるで決めかねて悩んでいるような姿

お互い そろそろだね


この栓の向こう側で招く輩を追い払え



この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?