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第92話 空想の星空

また行きたいなあ

とりとめのない感覚で

頬杖ついてる気分だ

姿勢ただして

黒板を見て

ひたすら眠くてたまらない


歩きながら

何歩か数え

登りながら

何段か刻む

でも

ふと気づけば

数えていない


いつから数えなくなった

いつから無意識になって

いつしか胸を躍らせた


こんな階段教室から見えるわけないのに

天井を眺める

あいたらいいのに

ロケットの発射があるわけないって

知っているのに

また空想で

星空を観る


あんまりだよ

こんなの

いちばん瞬く姿を拝めもせず

眠い授業の縛り

あの天空だって

みるみるうちに

星の配置を変えてしまう

なぜか

取り残されそうだ



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