いつも見あげてばかり
そこに私の名前は
ない
いつもどおりの時刻
いつもとちがう席順
カバンから筆箱
あんなにシャキッとしてた形が
ほぐれてグニャグニャ
ときどきどこからともなく
ほつれる糸
毎週のテストは難しいというより
わからない
いちおう書くから
もしかしたら私も名前が出るかも
と
いつも思う
いつもバツばっか
いつも見あげてばかり
成績優秀者
ずらり
なんだろうこの
この
この
帰り道に私は晴れやかになった
がんばったよ
と
頭の中で叫ぶ
がんばった
すごい
がんばったよ
ふと思い出す
どうして いま
どうしてこのタイミングで
けれど
ふと
いたずら心です
思い浮かんだあの通路
塾の成績優秀者ずらり
そこに私の名前
まぜた