似たようなことが前にもあって
いつだっけ
なんだっけ
で
どうなったんだっけ
同じだよ
いいえ
ちがいます
ただとても似ているのは 確か
でもなにがどう いまと結びつく
わかりそう
なのに わからない
わかりそうだから
あれこれ考えてみる
わかりそう あと ちょっと
透明な空気の中を
わかりそうになればなるほど
ますますわからなくなった
ふとキラキラ光の微粒子みたいに
意識の
たぶんただのゴミでしょう
いいえ きっと
とてもとても大切にしていた気持ち
で結局どうなったんだっけ
つまりこれからどうなるのかな
なんだろう
いつだろう
似たようなことばかり
あと ちょっと
もう チョット
わかる
わかるはず
わかる気がする
おれは風を求めて住宅街の
ちょっと小高くなっていて見晴らしがいいってだけ
石が組みあげられて
鎖ぷらさがり
よじ登る
特別じゃない空間
でもこうやって自分の住んでいる街並みを屋根から見ていると
わかる
わかってしまう
知ってるんだよ全部とっくにもう
決断するのが怖くて
気づいても気づかないフリ
気づけば気づくほど知らんぷり
わかってる
変えなくちゃ
せめて
おれだけでも変わらなきゃ