〇黒原 時夜の回想
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俺はこの地で王様だ、何でも思い通りだ・・・・しかし最近になって額の黒子が時々痒くなる
「時夜さん・・・その額の黒子・・なんだか大きくなってませんか?」
そんな事を言う麻美を無視して、車を出させる・・・少し前に由利と星奈の旦那がミッション中に下手打ってくたばった事は聞いており、今はどうやらこの町に出戻って来てるらしい
俺はマミに由利と星奈に対する復讐を相談した所、わけも解らず浅間大社に向う様に言われ到着すると、驚いた事に山道の横の茶店で由利に出くわした
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「クソっ!!俺をコケにしやがって!!」
浅間大社で出会った由利は力を手にした俺を、褒め敬うどころか軽蔑した目を向けて来る、俺は由利や星奈の陰にコソコソ隠れて守られて来た今までの俺じゃない
「・・・・何で俺を認めない・・・何で俺を見なおなさい・・・何で俺の気持ちを受け入れない・・」
そんな俺を冷めた表情で見つめる麻美・・・・
「おい!麻美ぃ何か言いたい事があるならハッキリ言えよ!!」
「!?・・・いえ何もありません・・時夜さんの気分を害してごめんなさい・・」
白々しくも俺に頭を下げる麻美を一瞥すると俺の腕にマミが抱き付いて耳元で囁く
「私に良い考えがあるのぉ~」
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「くくくっ・・それは良いなぁ笹本ホテルに貸し付けてる金・・確かに親父との契約書には返済期限は設けないとか書いてたけどそんな事、俺には関係ねぇ・・・これで生意気な由利も俺に従順な・・・くくくく」
俺はマミと麻美を伴い早速、笹本ホテルに出向き由利の両親に貸し付けた金の即時返済を求める、当然そんな大金を直ぐに用意できるはずもない事は百も承知だ
「まぁそうですね~ではこうしましょう、由利を俺の3番目の妻に貰えるなら本当に意味で身内になりますし、それこそ親父の代よりも黒原家と笹本家の繋がりは強くなりますし、いい話ではないですか?」
「そ、それは・・・由利の気持ちが優先だしね・・・それに娘には今想いを寄せてる相手もいるらしいから・・・」
くだらねぇ俺の命令を拒否する権利は誰にも無い、俺はこの地の王様だぞ
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「パパ、ママ、私がコイツの所へ嫁げば良いんでしょ?バツイチの出戻り女に固執するとか時夜・・あんたマジキモいよ?」
由利が現れ俺の要求を呑むと言いだしたが、その目が気に入らない相変わらず俺を見下した冷めた目をしてやがる、態度が気に入らないので由利はもう要らないから金を返せと言ったら、由利は惨めにも俺に向って土下座してきた
(ヒャハハハ、最高だぜぇぇあの由利が俺に媚び諂う姿ぁぁ興奮するなぁぁ」
「由利ぃぃ今度迎えに来る時までに身支度とその身体を磨いておけよぉ~ぎゃははははは、行くぞ~お前らぁ~」
俺はそんな由利の姿に気を良くして後日迎えに来ると伝えマミと麻美を伴い車を出発させた
「ねぇ時夜さん、私あの由利さんと一緒にいた冴えない感じの背の高い男・・・ちょっと気になるんだけど?」
リムジンの後部座席でマミが俺に抱き付きながら囁く
「はぁ?あんな冴えない男・・って!?お前!!」
「フフフ違うわよ、なんか底知れない不安を感じるの・・・嫌な・・そう嫌な・・」
「まぁあんな男どうとでもなる・・・お前の言う様に目障りなら・・・・と、そんな事より由利の次は星奈だ、アイツも俺の前に跪かせて・・・くくくく」
「・・・・・・・・・」
麻美は俺には歯向かわないが同時に心も許さない・・・寝所を共にしても無反応・・人形を相手にしてる様だ、まぁアイツへの嫌がらせで娶った女だ飽きたら捨てるだけだ・・・それにもう少しで由利と星奈がぁ~・・クククク
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その日の晩にマミの言っていた男が俺の家を尋ねて来た、マミが家に通したらしい・・・勝手な事しやがって・・
その男は龍道 進と名乗り自分の全財産で由利の所の借金を無かった事にしてくれと言ってきた、通帳を確認したら2000万近く貯めていたのに驚いたが笹本の家に貸し付けた金は6億以上だ・・・無利子だが元金はそのまま残ってる
俺は通帳を冴えない男に叩きつけ面談を打ち切った
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こっちも準備を整え、今日は由利を迎えに行く日だ事前に笹本の家には連絡くしてある
「パパ・・ママ・・・今までお世話になりました・・これから時夜さんの元に嫁ぎます・・二人ともお身体に気を付けて」
この数日で由利も覚悟を決めたのか・・・いや諦めたと言った方が正解か?くくく、どっちでも良いか・・・これでこの女は俺の物だ長年夢見ていたこの女を俺の自由に・・・たまんねぇぜぇ
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車の中で俺に体を触られながらも由利は俯いたままで一言もしゃべらない・・・ちっ!!つまんねぇ・・屋敷に着くとマミが由利と二人きりで話が有ると言って連れて行った
俺は雇っていたチンピラ共から俺をコケにしてくれた連中への報復について報告を受けていた、マミが中々戻ってこないので屋敷の使用人に尋ねたら地下室に誰かを連れて入って行くのを見たという
「あの女ぁ・・・俺に断りもなく勝手な真似をぉぉ」
俺はその場にいたチンピラ共を連れ地下室に向かうと、マミは2人の女を拘束していた
「おい!!マミ、これはどういう事だ!?何勝手に地下室をつかっ・・・て・・て・・ん?なんだその娘共は?」
マミはいつもの様に俺に妖艶な笑みで俺を見つめ屋敷に無断で侵入した連中を拘束したのだと言う、しかも龍道とかいう冴えない男の連れの女だと・・・
よく見ると、まだガキだが、ここいらじゃ見たこともない美少女だった、俺はロリコンの趣味では無いが二人とも17歳の高校2年生だという
悪くない・・・こいつ等も俺のコレクションに加えてやるかぁ・・・特に黒髪の方の娘はマミにも負けない良い身体をしてやがる・・・楽しめそうだ
小娘共に俺の4,5番目の妻になるように誘ったが
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「はぁ?あんたなんかに進のカッコよさが解るわけないでしょ?この不細工」
「私もすすむん以外に嫁ぐつもりは無いので、顔を洗って鏡を100万回見て出直してきてください」
コツらも俺の事を舐めた態度で見下しやがる・・・俺をコケにする事は許さない・・俺はチンピラ共に命令し俺の怖さを思い知らせる事にした
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しかし連中は小娘共に指一本触れられない何がどうなってる?
不甲斐ないゴロツキ共に怒鳴り散らしていると俺の横に来たマミが囁く
「私に任せてぇ全部まとめて粉々にしてあ・げ・る」
「!?お前そんな事した・・・・
「ヴィーダ・ウル・ビス・チャータ(我の命に従う傀儡と化せ)」
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気が付くと・・・ここは地下室?!・・・何で俺はこんな所に・・・
「・・・・・・ここは・・・」