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97. 『ましポん48』~確率を越えろ!レアアイテムハンター!配信~③

97. 『ましポん48』~確率を越えろ!レアアイテムハンター!配信~③




 そして時間は3時。途中少しだけ休憩を挟み、今度は双葉かのんの枠で配信が始まっている。姫宮ましろの朝配信枠があるので、部屋を移動している。今、2人は協力しながら『サンドゴーレム』を何百回も倒していた。


「あ~!また落ちなかったね」


「よし!良くやったよサンドゴーレム!頑張れ!落とすな!」


「こら!話変わってきてんじゃんw」


「でもポアロ先輩?サンドゴーレムを良く見てください、なんか可愛く見えてきませんか?丸くて大きな岩ですよ?それに攻撃してくるとき『ボコッ』って鳴ってますし」


 コメント

『サンドゴーレムは森の仲間だ!』

『かのんちゃんの感性w』

『早くましろんの寝顔見てこいw』


「絶対行かないから!無理!ましろん先輩の寝ているところなんて聖域なんだからね?かのんは残り4時間、サンドゴーレムと戯れてるって決めたの!」


「はいはい。それなら少しかのんちゃんがやっててくれる?ポアロさ、面白いこと思いついて今からその素材集めたいんだよね?」


「え?このゲーム配信のですか?」


「ううん明日の配信のw」


「あとでやってくださいw」


「仕方ないじゃん面白いのを思いついたんだもん!それに時間限られてるしさ?だから相棒と見習いフェアリーさんたち許してね?」


 コメント

『大丈夫だよ』

『明日期待してるぞ?』

『探偵はやっぱり神』

『ファンサすこ』


「みんなありがとう!さぁかのんちゃんはサンドゴーレムと戯れてて」


「分かりました!絶対ドロップさせませんから!」


「ドロップさせろw」


 そんなこんなで更に1時間、ひたすらにサンドゴーレムを倒していく。しかしレアアイテムはドロップしなかった。


「なかなか落ちないですね……」


「そんなもんだよレアドロなんて」


「ところでポアロ先輩は何の素材あつめてるんですか?」


「あっかのんちゃん画面見ちゃダメ!絶対怒られるし!明日の配信……そうだなひなちゃんの『ひな☆ラジ』でやってもらおう!送信っと」


 コメント

『探偵何したww』

『さすがポアロw』

『探偵やめろw』


「怒られるって何ですか!?まったく……あ。あぁ~!!イヤだぁ!!なんで!!かのん何も悪くない!!何やってるんだサンドゴーレムさん!!」


「落ち着けかのんちゃん。おお!レアドロしたぁ!何回?746回?マジか、来たぁ!姫凸!」


「行きたくない!かのん絶対に凸しませんから!ましろん先輩に嫌われたくない!」


「ポアロも一緒に行くから。ほら、かのんちゃん?姫凸するよ。準備して。これもVtuberのおしごとだ!リスナーが望むことはやるんだよ。みんな少しだけ待っててね!」


「はい……わかりました……」


 コメント

『サンドゴーレム仕事しやがる』

『オレが行ってやろうか?』

『今オレの隣におるよ?』

『やめろ!』

『○すぞ!?』

『姫の聖域に足を踏み入れるな』

『姫の寝顔はオレが守る!』

『選ばれし者しか見られない』

『姫凸待機』

『姫の寝顔見た奴死刑』

『あ。戻ってきた』

『おかえり』


「ただいま~。ごめんねみんな。お待たせ。姫めっちゃ寝てたね?」


「はい……」


「どうだったかのんちゃん?」


「あの……その……か……可愛かったですぅ……天使でした……可愛すぎて心臓止まりかけました」


「いや……かのんちゃんガチ恋じゃんその反応はw」


「え!?あの違くて……そうじゃなくて……えっとその……あの……」


 コメント

『ましのんてぇてぇ』

『いやかのんだけ』

『姫のナイトになれる』

『かのんちゃん可愛い』


「え!?違うから!本当に!かのんはましろん先輩のことが大好きだけど、それは憧れとかそういうのだから!」


「はいはいかのんちゃん落ち着いて。ほら、まだまだレアドロ目指して頑張らないと!」


「は……はい……」


 こうして配信は続いていく。そのあとも本来のゲーム配信は盛り上がりを見せて、時間が過ぎていき無事に7時間という長時間耐久ゲーム配信を終えることができたのだった。

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