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272. 『桜花爛漫襲来!ましのんの絆を試せ!配信穴埋めヒストリー!』配信④

272. 『桜花爛漫襲来!ましのんの絆を試せ!配信穴埋めヒストリー!』配信④




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『残りは2問』

『かなえちゃん……』

『実況プレイ頑張ろ』


 《嫌ですよ!残りの問題難しいですから、かのん先輩……すいません》


「え?いやいや、かのん絶対正解するからね!?」


 《おう後輩がバチバチにやりあってるw》


「楽しくなってきたねw」


 《それじゃ次の問題はこれだぜい!》



【『クリスマスだよ全員集合!仲良しフリートークリレー』配信~#かなかの~より】

「ええ!?それ最高じゃないですか!というか、かのん先輩はましろ先輩とオフコラボ何回もしてますもんね?……配信中隣にいるんですよね?」

 《うん。あの……すごく緊張するけど、安心感があって……あとあと、配信に載らないように⬛⬛⬛とか、⬛⬛⬛⬛⬛とか、ふと⬛⬛⬛⬛⬛⬛とか……もう最高だよね!神様ありがとうございます!って感じ!》

「そんなの実質ご褒美ASMRじゃないですかぁ!!もうやばいですよ!かのん先輩てぇてぇしすぎ!羨ましい!」


 コメント

『かなかのw』

『ガチ恋組のやつw』

『これ分かるのか?』


「ましろ全然わからないけどw大丈夫かのんちゃん?」


「……。」


「あれ?かのんちゃん?」


「……正直、この時興奮してたので良く覚えてませんwどうしようw」


 コメント

『草』

『確かにリスナー置いてきぼりだったw』

『でも楽しそうだったw』


「これかのんちゃんが言ったんだよ?まさか大丈夫だよね?」


「煽らないでましろん先輩w」


 《死神ホテルの実況プレイ頑張りましょうかのん先輩!》


「嫌だwえっと……これは一緒に配信してる時のましろん先輩の姿だから……『咳払い』だよね最初は、で。最後は『目が合う瞬間』だ!『ふと』が付いてるから……真ん中何これ?w」


 《かのん。ライバーが配信で載らないように気をつけてることだぜい?ほら、今もそれをやる時気をつけてると思うけど》


 《ちょっと!なんでさくら先輩はヒントあげてるんですか!?桜花爛漫の絆どこいったんですか!?かなえのこと嫌いですか!?》


 《落ち着けw》


 コメント

『裏切りの警部w』

『後輩への洗礼w』

『かなえちゃんドンマイ』


「かのんちゃん。かなえちゃんが『実質ご褒美ASMR』って言ってるから、そういう感じのやつじゃない?」


「えぇ……なんだろう……正直推しなんで、ましろん先輩の行動や言動は、かのんにとって全部ご褒美ASMRなんですけどw」


「全部は言い過ぎじゃないかなwでもありがとうw」


 《またてぇてぇしないでください!ほら、かのん先輩答えて!早く!》


 コメント

『機嫌悪いw』

『警部謝ろw』

『かなえちゃんw』


「あ。ましろ分かったかも。『水を飲む音』じゃない?」


 《うぅ……正解です》


「今日初めてましろん先輩が役に立ちましたねw」


「ひどいなぁwさっき答えたよ?あるとちゃんのやつ」


「あるとちゃんの問題は、かのんの中でありませんでした」


 コメント

『それは草』

『あるとちゃんは敵だから』

『って言うかご褒美ASMRって何だよw』

『やめろw』

『それガチ恋が聞いたらぶちギレるぞw』


 《こりゃ全問いけるかもな》


 《さくら先輩はどっちの味方なんですか!》


 《さくらはリスナーの味方だからwほらほら、泣いても笑ってもこれが最後の問題だぜい!》


 《かなえ……嫌だぁ。死神ホテルの実況プレイやりたくない~!》


「諦めてかなえちゃん。これも後輩の務めだから。かのんは絶対正解しますから!」


【『姫。妖精の森に潜入します!ゲリラオフコラボ』配信より】

「せっかくだから、かのんちゃんからこのメッセージを送ってくれた方に気持ちを伝えようか?」

「でも……あの……」

「かのんちゃんなら出来るよ。……双葉かのんなら」

「……ずっと迷惑かけてばかりでごめんなさい……⬛⬛⬛⬛……心配してくれてありがとう。でも……安心して。⬛……⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛……⬛⬛⬛⬛⬛が好きだから、これからも頑張るから……応援してくれたら……嬉しいです」



 コメント

『挨拶のやつw』

『感動回だ』

『思い出すだけで泣くw』


「嫌がらせですかこれ?w」


 《そんなことないぜい?》


「これは本当にヤバいです。この時の記憶もあまりないですし、この配信だけ切り抜きとか観てないw」


「かのんちゃん。すごく泣いてたもんねw箱ティッシュが全部消費されてたしw」


「それ恥ずかしいから言わないでくださいよwでも……最後は『双葉かのん』って言った記憶があります」


 コメント

『たぶんそうだよ』

『いや。間違いない』

『オレも覚えてるぞ』


「あの一文字の⬛と長い⬛なんだろう……」


「かのんちゃん。長いのなら、何となくましろも分かるよ。この時さ、かのんちゃんも自分の配信で言ってたけど、ご両親に仕事を認めてもらおうとしてゲリラオフコラボやったよね?」


「あっ!分かった!長いのは『Vtuberのお仕事』だ!最初のは『かのんを』、一文字はたぶんいつもみたいに、どもって『ぶ』って言ったかも!絶対そう!」


 《かのん先輩……頑張ってくださいねw》


「えぇ!?嘘!?」


 《正解は『私のこと』、『私』、『Vtuberのお仕事』、『双葉かのん』だぜい。しかもこの時、かのん素が出て私になってるw》


「かのんちゃん。ある意味事故だよこれw」


「全然気にしてませんでしたw」


 コメント

『草』

『私助かる』

『あまり気にしてなかったw』


 《『死神ホテル』の実況プレイはかのんがやるぜい!》


「かのんちゃん。ドンマイw」


「嫌だぁ~!やりたくない~!」


 《ということで、最後は間違えましたけど、十分ましのんの絆は確認できたので良かったです!次回はあるかわからないですけどそれまでお楽しみに!お疲れ様でしたまたね~!》


 そのまま配信を終える。すると横にいる彩芽ちゃんはこの世の終わりかのような顔をしている。またか……いや今回は間違ってないか。


 こうして、オレの初めてのドッキリは終わった。彩芽ちゃんには申し訳ないから、新鮮で楽しかったという本音は黙っておこう。

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