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第1章 第2話 ポチ①

 【悲報】星川ミチル十八歳 ポチ(イケメン)の飼い主になる


 何これSMプレイかな? 蟹原部長は会議があるからって出て行っちゃったし、アイリさんは『今日からは、あなたが全部世話してね♡』なんて意味深なことを言うし、ロリコンメガネの小汚いおじさんは目が合うと睨みつけてくるし。


 とりあえず、オフィスにいてもやることもないし、小おじ(ロリコンで眼鏡をかけた小汚いおじさんの略)のキーボードを叩く音が響き渡っていて仕事してないと肩身が狭い。だから、ポチって呼ばれていた男の人と廊下に出た。


「えっと……ポチくん?」

「はい!」


 満面のキラッキラ笑顔で返事されて心が痛い。


「あの、私は星川ミチル……デス」

「はい! みっちゃんさん!」


 先ほどの会話を聞いてたのか。


「さんはいらないです」

「はい! みっちゃん」

「……」

「……」


「そ、それで、これからドウシマショウ……?」


 ひきつった笑いで、冷や汗をダラダラと流しながら私は言った。

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